
人身事故や死亡事故、飲酒運転などを起こした場合、刑務所に入らなければならないのか不安に感じる人もいるでしょう。
交通事故について、これに該当すれば必ず実刑になるという一律の基準はありません。
実刑にするか、執行猶予を付けるかは、裁判所が事故の結果や運転態様、事故後の対応、前科・前歴、被害者との示談、反省状況などを踏まえて判断します。
そのため、死亡事故を起こしたから必ず刑務所に入る、飲酒運転をしたから必ず実刑になるとは限りません。
一方で、複数の悪質な事情が重なれば、実刑判決を受ける可能性は高くなります。
本記事では、交通事故で刑務所に入る基準、実刑判決を受けた人が交通刑務所に収容される条件、刑務所へ入るまでの流れ、実刑を避けるためにできる対応について解説します。
・交通事故で刑務所に入る基準は、死亡事故や重傷事故など結果が重大である、事故態様が悪質である、事故後の対応が悪質である、前科・前歴がある
・実刑になった人が交通刑務所(市原刑務所)に収容される基準は、18歳以上の男性、執行する刑期が原則4年未満、交通犯罪以外の犯罪で刑を受けていない、交通犯罪以外で刑務所に入った経歴がないなど
・交通事故で実刑判決を受けてから刑務所に入るまでの流れは、刑事裁判で拘禁刑の実刑判決を受ける、判決が確定する、刑事施設に収容されて分類調査を受ける、収容先が決まる
交通刑務所とは?
交通刑務所の収容対象や一般の刑務所との違いについて解説します。
- 交通事犯の受刑者を主に収容する刑務所
- 一般の刑務所とは収容対象や処遇に違いがある
交通事犯の受刑者を主に収容する刑務所
交通刑務所は、交通犯罪によって拘禁刑の実刑判決を受けた人を主に収容する刑務所です。
代表的な施設として、千葉県にある市原刑務所が挙げられます。
市原刑務所は交通犯罪による受刑者に特化した刑事施設で、道路交通法違反や過失運転致死傷、危険運転致死傷などで実刑になった人が収容されています。
法務省の調査によると、2024年に市原刑務所へ入所した受刑者79人は全員が交通犯罪によるものでした。
罪名の内訳は、道路交通法違反が57.0%、過失運転致死傷等が36.7%、危険運転致死傷が6.3%となっています。
一般の刑務所とは収容対象や処遇に違いがある
交通系刑務所として代表的な市原刑務所と一般的な刑務所の主な違いは、以下のとおりです。
| 比較項目 | 市原刑務所 | 一般的な刑務所 |
|---|---|---|
| 主な収容対象 | 一定の条件を満たす交通事犯の受刑者 | さまざまな犯罪で実刑となった受刑者 |
| 処遇 | 開放的処遇を実施 | 受刑者の犯罪傾向や処遇区分などに応じて実施 |
| 施設内の制限 | 一部の設備や行動上の制限を緩和 | 一般的な刑事施設として必要な制限を設ける |
| 処遇の特徴 | 自律性や責任感を重視した生活・指導 | 再犯防止や改善更生を目的とした処遇を実施 |
| 刑務作業など | 刑務作業や職業訓練、外部通勤作業など | 刑務作業や職業訓練など |
市原刑務所では、犯罪傾向が進んでおらず、開放的な環境での処遇が可能と判断された受刑者を対象に、一部の制限を緩和した処遇が行われています。
ただし、交通刑務所だから自由に生活できるわけではありません。
刑務所であることに変わりはなく、決められた生活時間や規律に従って過ごす必要があります。
交通事故で刑務所に入る基準
交通刑務所に収容されるかどうかを考える前に、まずは交通事故によって実刑判決を受け、刑務所に入ることになるのかが判断されます。
そのうえで実刑となった場合に、市原刑務所などの交通事犯を主に収容する施設に入るのか、ほかの刑事施設に収容されるのかが決まります。
そのため、まずは交通事故で刑務所に入る可能性が高くなる主な事情から確認していきましょう。
- 死亡事故や重傷事故など結果が重大である
- 飲酒運転や無免許運転など事故態様が悪質である
- ひき逃げなど事故後の対応が悪質である
- 交通違反や交通犯罪の前科・前歴がある
- 被害者との示談や反省など刑を軽くする事情が乏しい
死亡事故や重傷事故など結果が重大である
交通事故によって被害者が死亡したり、重い後遺障害が残ったりした場合は、実刑判決を受ける可能性が高くなります。
過失運転致死傷罪の法定刑は、7年以下の拘禁刑または100万円以下の罰金です。被害結果が重大であるほど、刑事処分も重く判断されやすくなります。
実際の裁判でも、死亡者や重傷者が出た事故では、被害結果の大きさだけでなく、過失の程度や前科の有無、反省状況、被害弁償の状況なども踏まえて、実刑にするか執行猶予を付けるかが判断されます。
そのため、刑務所に入るかどうかを考えるうえでは、まず被害者が死亡した、重い後遺障害が残ったなど、事故によって生じた結果の重大さが一つの重要な判断材料です。
飲酒運転や無免許運転など事故態様が悪質である
飲酒運転や無免許運転、著しい速度超過、信号無視など、事故につながった運転そのものが悪質である場合も実刑判決を受ける可能性が高くなります。
特に、アルコールの影響で正常な運転が困難な状態で人を死傷させた場合は、過失運転致死傷罪ではなく危険運転致死傷罪が成立することがあります。
アルコールの影響による危険運転致傷は12年以下の拘禁刑、危険運転致死は15年以下の拘禁刑です。
実際に、無免許のうえ飲酒し、赤信号を無視して約135km/hで交差点へ進入した死亡事故では、裁判所が事故態様を悪質かつ重大と評価しています。
関連記事:飲酒運転で逮捕される基準とは?逮捕後の流れ・罰則・会社への影響を解説
ひき逃げなど事故後の対応が悪質である
人身事故を起こした場合、運転者には負傷者を救護し、警察へ事故を報告する義務があります。
事故現場からそのまま逃走すれば、事故そのものに対する罪だけでなく、救護義務違反などにも問われます。
また、ひき逃げだけでなく、事故後に証拠を隠したり、虚偽の説明をしたりする行為も、反省が乏しいと判断される一因です。
刑務所に入るかどうかを判断する際は、事故を起こした瞬間の運転だけではなく、その後に救護や通報を行ったのか、責任から逃れようとする行動を取っていないかも重要になります。
関連記事:交通事故を起こしたらやること|事故直後から示談までの流れをわかりやすく解説
交通違反や交通犯罪の前科・前歴がある
過去に交通違反や交通犯罪を繰り返していることも、実刑になるかどうかを判断する材料です。
特に、飲酒運転や無免許運転、ひき逃げなどで過去に処分を受けているにもかかわらず、再び同じような交通犯罪を起こした場合は、交通法規を軽視する傾向があると判断されるでしょう。
前科・前歴があるだけで実刑になるわけではありませんが、過去にどのような交通違反・交通犯罪をしてきたのか、今回と同じような違反を繰り返していないかは、刑を決めるうえで重要な判断材料になります。
関連記事:交通事故で前科がつくケースは?前科になる影響や回避方法を解説
被害者との示談や反省など刑を軽くする事情が乏しい
被害者との示談が成立していない、反省や謝罪の姿勢が乏しい場合は、実刑判決を受ける可能性が高くなる要因の一つです。
示談が成立していれば、被害者に対する損害の補償を進めていることや、事故後に責任を果たそうとしていることを示せます。
被害者から許しを得られている場合は、さらに被告人に有利な事情として考慮されるこでしょう。
反対に、事故後も被害弁償をせず、謝罪や反省も見られなければ、刑を軽くするための事情が少なくなります。
そのため、実刑になるかどうかは事故そのものだけでなく、事故後に被害者とどのように向き合ったのかも重要です。
実刑になった人が交通刑務所に収容される基準
通事故で実刑判決が確定すると、次にどの刑事施設へ収容するのかが決められます。
交通事犯の受刑者だからといって、必ず交通刑務所に入るわけではありません。
刑期や犯罪歴、心身の状態などを踏まえて、収容先が判断されます。
ここでは、代表的な交通刑務所である市原刑務所の収容基準を紹介します。
なお、収容対象や処遇の基準は刑事施設によって異なるため、以下の条件は「市原刑務所に収容される場合の目安」として確認してください。
- 18歳以上の男性である
- 執行する刑期が原則4年未満である
- 交通犯罪以外の犯罪で刑を受けていない
- 交通犯罪以外で刑務所に入った経歴がない
- 心身に著しい障害がない
- 開放的な環境での処遇が可能と判断されている
- 市原刑務所の基準に該当しない場合は別の刑事施設に収容される
18歳以上の男性である
市原刑務所に収容される交通事犯の受刑者は、18歳以上の男性が対象です。
法務省の資料では、市原刑務所について、原則として執行する刑期が4年未満の男性のうち、一定の条件を満たす交通事犯の受刑者を収容するとされています。
そのため、女性が交通犯罪で実刑判決を受けても、市原刑務所には収容されません。
女性の場合は、分類調査などを踏まえて別の女性刑事施設が収容先になります。
執行する刑期が原則4年未満である
市原刑務所では、執行する刑期が原則4年未満の男性が収容対象です。
ここでいう刑期は、裁判で言い渡された拘禁刑のうち、実際に執行される期間を指します。
そのため、交通犯罪で実刑判決を受けても、刑期が長い場合は市原刑務所ではなく、別の刑事施設に収容されます。
交通犯罪以外の犯罪で刑を受けていない
市原刑務所に収容されるには、交通犯罪以外の犯罪による拘禁刑を併せて受けていないことも条件の一つです。
たとえば、交通事故による過失運転致死傷罪だけで実刑判決を受けた場合は収容対象になり得ます。
一方、交通犯罪とは別に窃盗や傷害などの犯罪についても拘禁刑を受けている場合は、市原刑務所の収容対象外です。
市原刑務所は、犯罪傾向が進んでいない交通事犯の受刑者に特化した施設です。
そのため、交通犯罪以外の犯罪でも刑を受けている人は、別の刑事施設に収容されることになります。
交通犯罪以外で刑務所に入った経歴がない
市原刑務所は、初犯の交通事犯受刑者を主に収容する施設です。
そのため、市原刑務所に収容されるには、交通犯罪以外の犯罪で刑務所に入った経歴がないことも条件です。
たとえば、過去に窃盗や傷害などで刑務所に収容されたことがある場合は、その後に交通犯罪で実刑判決を受けても、市原刑務所の収容対象にはなりません。
心身に著しい障害がない
市原刑務所では、一般の刑務所より制限を緩和した開放的処遇が行われています。
そのため、施設内での生活や作業、各種指導を受けるうえで、著しい支障がないと判断されることが前提です。
心身の状態によって継続的な医療や特別な配慮が必要な場合は、市原刑務所ではなく、必要な医療体制や処遇に対応できる別の刑事施設が収容先として検討されます。
開放的な環境での処遇が可能と判断されている
市原刑務所は、一般的な刑務所よりも設備や行動上の制限を一部緩和した開放的処遇を行う施設です。
そのため、施設内の規律を守りながら、自律的に生活できると見込まれる受刑者が対象になります。
交通犯罪で実刑となり、年齢や刑期などの条件を満たしていても、開放的な環境での処遇が難しいと判断されれば、市原刑務所ではなく別の刑事施設に収容されます。
市原刑務所の基準に該当しない場合は別の刑事施設に収容される
これまで紹介した市原刑務所の収容基準を満たさない場合は、市原刑務所以外の刑事施設に収容されます。
受刑者の収容先は一律に決まるものではありません。
それぞれの刑事施設に収容対象や処遇上の基準があり、本人の刑期や犯罪歴、心身の状態、犯罪傾向などを踏まえて、適した施設が選ばれます。
交通事故で実刑判決を受けてから刑務所に入るまでの流れ
判決が確定した後、刑事施設への収容や処遇調査などを経て、本人の刑期や犯罪歴、心身の状態などに応じた収容先が決められます。
実刑判決を受けてから刑務所へ収容されるまでの流れを順番に解説します。
- 刑事裁判で拘禁刑の実刑判決を受ける
- 判決が確定する
- 刑事施設に収容されて分類調査を受ける
- 分類結果などをもとに収容先が決まる
刑事裁判で拘禁刑の実刑判決を受ける
有罪となった場合でも、罰金刑や執行猶予付きの拘禁刑であれば、原則として刑務所には入りません。
刑務所へ収容されるのは、執行猶予の付かない拘禁刑、いわゆる実刑判決を受けた場合です。
2025年6月1日からは、従来の懲役と禁錮が廃止され、拘禁刑に一本化されています。
拘禁刑は、受刑者を刑事施設に収容したうえで、本人の特性に応じて必要な作業や指導を行う刑罰です。
ただし、この段階では判決が言い渡されたばかりで、まだ確定していない場合があります。
判決が確定する
第一審の判決に不服がある場合は控訴でき、第二審の高等裁判所で改めて審理されます。
さらに、第二審の判決にも不服がある場合は、一定の要件を満たせば最高裁判所へ上告できます。
刑事事件は原則として三審制なので、最終的には最高裁判所まで争うことが可能です。
一方で、必ず第三審まで進むわけではありません。
第一審で控訴しなければその判決が確定し、第二審で上告しなければ高等裁判所の判決が確定します。
そのため、判決が確定するタイミングは、不服申立てをするかどうかによって異なります。
刑事施設に収容されて分類調査を受ける
判決が確定すると刑の執行が始まり、受刑者は刑事施設へ収容されます。
収容後には、本人の年齢や犯罪歴、心身の状態、生活環境などを確認し、今後どのような処遇が適切かを判断するための調査が必要です。
一般には分類調査と呼ばれることがありますが、法務省の資料では処遇調査とされています。
処遇調査では、面接や診察、各種検査などを通じて本人の資質や環境を確認します。
必要に応じて心理や福祉の専門職が関わることもあり、再犯防止や改善更生のためにどのような支援が必要かも検討対象です。
こうした調査結果は、その後の収容先や施設内で受ける指導・作業などを決めるための重要な材料になります。
分類結果などをもとに収容先が決まる
処遇調査が終わると、その結果などをもとに、受刑者をどの刑事施設へ収容するのかが決まります。
収容先を判断する際は、刑期や犯罪歴、心身の状態、犯罪傾向、必要な処遇内容などが考慮されます。
調査結果に応じて受刑者を分類し、それぞれに適した施設や施設内の区画へ振り分ける仕組みです。
交通犯罪で実刑になった人でも、市原刑務所の収容基準を満たしていれば市原刑務所に入る可能性があります。
一方、刑期が長い、交通犯罪以外の受刑歴がある、開放的処遇が適さないなどの事情があれば、別の刑事施設が収容先になるでしょう。
交通事故で刑務所に入らないためにすべきこと
交通事故で起訴されたとしても、必ず実刑判決を受けるわけではありません。
実刑を避けて執行猶予などの処分を目指すためにも、事故後のできるだけ早い段階から適切に対応することが重要です。
交通事故で刑務所に入る可能性を下げるためにすべきことを解説します。
- 被害者との示談を成立させる
- 被害弁償や謝罪を行い反省の姿勢を示す
- 運転を控えるなど具体的な再発防止策を実行する
- 取調べや刑事裁判に適切に対応する
- 早い段階で弁護士に相談する
被害者との示談を成立させる
実刑を避けたい場合は、できるだけ早い段階で被害者との示談成立を目指しましょう。
示談が成立すると、交通事故によって生じた損害について、被害者との間で解決に向けた合意ができたことを示せます。
刑事裁判でも、被害回復がどこまで進んでいるのかは量刑を判断する材料の一つです。
さらに、示談の中で被害者から許しを得られたり、処罰を望まない旨の意思が示されたりすれば、被害者側の意向として刑事裁判で考慮されることもあります。
関連記事:交通事故の示談の進め方は?流れや注意点、知っておくべきポイントを解説
被害弁償や謝罪を行い反省の姿勢を示す
示談が成立していない場合でも、被害弁償や謝罪など、自分にできる対応を続けることが重要です。
交通事故では、被害者や遺族の感情によって示談交渉に応じてもらえないこともあります。
そのような場合でも、被害弁償を進めたり、適切な方法で謝罪したりすれば、事故による責任と向き合っている姿勢を示せるでしょう。
実際に、被害者への謝罪や金銭の支払い、今後の被害弁償への取り組みを酌むべき事情として、執行猶予を付けた裁判例もあります。
運転を控えるなど具体的な再発防止策を実行する
実刑を避けるためには、反省の言葉だけでなく、同じ事故を起こさないための具体的な行動を取ることも大切です。
たとえば、今後は自動車を運転しない、車を処分する、家族に運転を管理してもらうなど、事故の原因に応じた再発防止策が考えられます。
飲酒運転が原因であれば、飲酒習慣そのものを見直すことも必要でしょう。
こうした取り組みは、再び交通犯罪を起こす危険性が低いことを示す材料になります。
取調べや刑事裁判に適切に対応する
交通事故で刑事事件になった場合は、警察や検察の取調べ、刑事裁判への対応にも注意が必要です。
取調べで話した内容は供述調書として記録され、刑事裁判の証拠になることがあります。
事故当時の記憶が曖昧なのに推測で答えたり、実際とは異なる説明をしたりすると、後から供述が変わった際に信用性を疑われる原因になりかねません。
供述調書を作成する際は内容を確認し、自分が話した内容と違う部分があれば訂正を求めることが大切です。
分からないことや覚えていないことまで、無理に答える必要もありません。
被疑者には黙秘権があり、弁護士から取調べへの対応について助言を受ける権利も認められています。
実刑を避けたいのであれば、取調べの段階から不用意な供述をせず、必要に応じて弁護士へ相談しながら対応するとよいでしょう。
早い段階で弁護士に相談する
実刑を避けたい場合は、交通事故が刑事事件として扱われると分かった段階で、早めに弁護士へ相談しておきましょう。
刑事事件では、警察・検察の取調べ、被害者との示談、起訴・不起訴の判断、刑事裁判と手続きが進んでいきます。
後になってから対応を始めるよりも、早い段階から今後の見通しを確認し、それぞれの場面に備えておくほうが適切に対応しやすくなります。
特に、取調べでどのように供述するのか、被害者へどのような方法で謝罪や示談を申し入れるのかは慎重な判断が必要です。
弁護士であれば、事故の内容や証拠を確認したうえで、実刑を避けるためにどのような対応を進めるべきか助言できます。
関連記事:事故の示談交渉を弁護士に依頼するべき?メリットや判断基準、費用などを解説
交通刑務所に入る可能性がある場合は弁護士に相談しよう
交通事故で実刑の可能性がある場合に弁護士へ相談するメリットを解説します。
- 刑事処分の軽減や執行猶予を目指して弁護してもらえる
- 警察や検察の取調べへの対応について助言を受けられる
- 被害者との示談交渉を任せられる
- 刑事責任と民事上の損害賠償の両面をサポートしてもらえる
刑事処分の軽減や執行猶予を目指して弁護してもらえる
弁護士は、被害者との示談交渉を進めたり、被害弁償や謝罪の方法を調整したりして、刑を軽くするための事情を積み重ねていきます。
さらに、本人がどのように反省しているのか、今後運転を控えるなどの再発防止策を実行しているか、家族による監督が期待できるかなども確認します。
前科・前歴がないといった本人に有利な事情も含めて整理し、裁判所へ提出・主張するのが弁護士の役割です。
こうした事情を具体的に示したうえで、実刑ではなく執行猶予が相当であることや、より軽い刑にするべきことを主張してもらえます。
警察や検察の取調べへの対応について助言を受けられる
弁護士へ依頼すれば、どのような質問を受ける可能性があるのか、事実関係をどのように整理して説明すればよいのかなど、取調べを受ける前から助言を受けられます。
特に、記憶が曖昧な部分を推測で答えたり、実際とは異なる内容の供述調書に署名したりすると、後の刑事裁判で不利になるおそれがあります。
弁護士に相談しておけば、黙秘権をどのように使うか、供述調書の内容に納得できない場合にどう対応するかについても確認できるでしょう。
被疑者には黙秘権や、弁護人と接見して助言を受ける権利が認められています。
被害者との示談交渉を任せられる
被害者との示談は、刑事処分を軽くするために重要な対応の一つですが、加害者本人が直接交渉するのは難しい場合があります。
特に、死亡事故や重傷事故では被害者や遺族の処罰感情が強く、連絡そのものを拒否されることもあるでしょう。
また、謝罪の仕方や示談金の提示方法を誤ると、かえって相手の感情を悪化させるおそれもあります。
弁護士へ依頼すれば、被害者側の意向に配慮しながら連絡を取り、謝罪や被害弁償、示談金などについて交渉してもらえます。
刑事事件で被害者との示談交渉を行うことは、弁護士の弁護活動の一つです。
刑事責任と民事上の損害賠償の両面をサポートしてもらえる
刑事事件では、過失運転致死傷罪などについてどのような刑事処分を受けるのかが問題です。
一方、民事では治療費や休業損害、慰謝料、逸失利益などをどこまで賠償するのかを決めていきます。
弁護士へ依頼すれば、取調べや刑事裁判への対応を進めながら、被害者への損害賠償や示談についても相談できます。
刑事と民事を別々に考えるのではなく、一つの事故から生じた問題として両方を見ながら対応してもらえる点は、弁護士へ依頼するメリットの一つです。
交通刑務所に入る基準についてのよくある質問
交通刑務所に入る基準についてのよくある質問を紹介します。
- 交通刑務所でもいじめはある?
- 交通事故で実刑になったらどこの刑務所に入る?
- 女性が交通事故で実刑になったらどこに収容される?
- 交通刑務所でタバコは吸える?
- 交通刑務所にはどれくらいの期間入る?
- 交通刑務所に入るケースは?
- 交通刑務所は一般の刑務所よりゆるい?
交通刑務所でもいじめはある?
交通刑務所でも、受刑者同士のトラブルや暴力がまったくないとはいえません。
実際に刑事施設では、受刑者への暴行を理由に懲罰を受ける例があります。
ただし、刑務所では安全や秩序を維持するための規則が定められており、暴行などの規則違反には懲罰が科されます。
交通事故で実刑になったらどこの刑務所に入る?
交通事故で実刑になった場合の収容先は、刑期や犯罪歴、心身の状態、必要な処遇などを踏まえて個別に決められます。
そのため、事故を起こした地域や住んでいる地域だけで収容先が決まるわけではありません。
分類調査などを行ったうえで、市原刑務所を含む刑事施設の中から、本人の状況に適した収容先が選ばれます。
女性が交通事故で実刑になったらどこに収容される?
女性受刑者の収容施設には、栃木刑務所や笠松刑務所、和歌山刑務所、岩国刑務所などがあります。
どの施設に入るかは、刑期や心身の状態、必要な処遇などを踏まえて個別に判断されます。
交通刑務所でタバコは吸える?
交通刑務所を含む刑事施設では、受刑者はタバコを吸えません。
市原刑務所は開放的処遇を行う施設ですが、喫煙まで自由に認められているわけではなく、一般の刑務所と同様に禁煙です。
そのため、入所前に喫煙習慣があった人でも、収容中はタバコを吸えません。
交通刑務所にはどれくらいの期間入る?
交通刑務所に入る期間は一律ではなく、裁判で言い渡された刑期によって異なります。
市原刑務所は、原則として執行する刑期が4年未満の交通事犯受刑者を対象とする施設です。
また、刑期の途中で仮釈放が認められれば、満期を迎える前に出所できることもあります。
有期拘禁刑では、法律上は刑期の3分の1を経過した後から仮釈放の対象となり得ますが、実際に認められるかは本人の反省状況や再犯のおそれなどを踏まえて判断されます。
交通刑務所に入るケースは?
交通刑務所には、交通犯罪で拘禁刑の実刑判決を受け、施設ごとの収容条件を満たした人が入ります。
たとえば、死亡事故や重大な人身事故、飲酒運転、無免許運転、ひき逃げなどによって実刑となった場合です。
ただし、交通犯罪で実刑になった人全員が交通刑務所へ入るわけではありません。
刑期や犯罪歴、心身の状態などを踏まえて収容先が決められます。
交通刑務所は一般の刑務所よりゆるい?
交通刑務所は、一般の刑務所より自由という意味でゆるいわけではありません。
ただし、市原刑務所では開放的処遇が行われており、通常の刑務所よりも居室の施錠や行動上の制限などが一部緩和されています。
受刑者の自律性や責任感を重視した処遇が特徴です。
まとめ
交通事故で刑務所に入るかどうかは、事故の結果や運転態様、事故後の対応、前科・前歴、示談の有無などを踏まえて判断されます。
死亡事故や飲酒運転をしたからといって、一律に実刑になるわけではありません。
実刑を避けるためには、被害者との示談や被害弁償、謝罪、再発防止への取り組みなどを早い段階から進めることが重要です。
重大な交通事故を起こし、刑務所に入る可能性がある場合は、早めに弁護士へ相談して刑事手続きへの対応を進めましょう。