
ぶつかった覚えがないのに「ぶつかった」と言われた場合は、当たり屋の可能性があります。
ドライブレコーダーの普及により証拠を残しやすくなった現在でも、当たり屋による被害はなくなっていません。
当たり屋は、わざと事故を起こして示談金や修理代などをだまし取ろうとする悪質な手口です。
しかし、適切な対処法を知っていれば、不当な請求を防げる可能性があります。
本記事では、当たり屋の特徴や主な手口、被害に遭ったときの対処法をわかりやすく解説します。
示談金を支払ってしまった場合の対応や、当たり屋に狙われないための対策についても紹介しますので、参考にしてください。
・当たり屋とは、わざと交通事故を起こし、相手に過失があるように見せかけて示談金や修理代、治療費などをだまし取ろうとする行為
・当たり屋の主な手口は、駐車場で徐行中の車にわざとぶつかる、細い道路や路地で歩行者を装ってぶつかる、壊れたスマホや持ち物の弁償を請求する、共犯者と複数人で事故を演出する
・当たり屋の被害にあったときの対処法は、その場で示談や現金の支払いに応じない、必ず警察へ通報する、相手の情報を確認する、目撃者がいないか探す、相手とのやり取りを録音するなど
・当たり屋に狙われないための対策は、ドライブレコーダーを設置する、車間距離を十分に保つ、ながら運転をしない
当たり屋とは?
当たり屋とは、わざと交通事故を起こし、相手に過失があるように見せかけて示談金や修理代、治療費などをだまし取ろうとする行為です。
例えば、急に車の前へ飛び出したり、故意に追突事故を誘発したりして、事故の被害者を装うケースがあります。
当たり屋は、自動車同士の事故だけでなく、歩行者や自転車が関係する事故でも発生します。
冷静に対応し、警察への通報や証拠の確保を行うことが、不当な請求を防ぐために重要です。
- 当たり屋とあおり運転の違い
- 当たり屋は犯罪になる?
当たり屋とあおり運転の違い
当たり屋とあおり運転は、どちらも悪質な運転行為ですが、目的や手口が異なります。
当たり屋は、示談金や修理代などをだまし取ることを目的に、故意に事故を起こしたり事故を装ったりする行為です。
一方、あおり運転は、他の車両を威嚇したり嫌がらせをしたりすることを目的に、車間距離を極端に詰める、急な進路変更をするなどの危険な運転を指します。
あおり運転が原因で事故につながるケースもありますが、必ずしも金銭を要求するとは限りません。
関連記事:煽り運転されたときにやることは?対処法や予防策、実態調査を解説
当たり屋は犯罪になる?
当たり屋は、わざと事故を起こして金銭をだまし取ろうとする行為であり、犯罪に該当する可能性があります。
例えば、事故の被害者を装って示談金や修理代を請求した場合は詐欺罪、暴行や脅迫によって金銭を要求した場合は恐喝罪に問われる可能性があります。
ただし、当たり屋であることをその場で判断するのは簡単ではありません。
相手が不自然な言動をしていたとしても、言い争いや現金の支払いは避け、警察へ通報したうえで事実関係を確認してもらうことが大切です。
当たり屋の主な手口
近年では、ドライブレコーダーの普及により従来の手口だけでなく、状況を巧みに利用したり、複数人で事故を演出したりするケースも見られます。
当たり屋によくある代表的な手口を紹介します。
- 駐車場で徐行中の車にわざとぶつかる
- 細い道路や路地で歩行者を装ってぶつかる
- 壊れたスマホや持ち物の弁償を請求する
- 急ブレーキをかけて追突事故を誘発する
- 共犯者と複数人で事故を演出する
駐車場で徐行中の車にわざとぶつかる
駐車場は車が徐行していることが多いため、当たり屋に狙われやすい場所の一つです。
速度が出ている道路で故意に事故を起こすと大けがをする危険があります。
一方、駐車場は低速で走行する車が多く、当たり屋にとってもリスクを抑えやすい環境です。
また、駐車中や発進時は死角が多く、運転手が歩行者に気付かなかったり、実際には接触していなくてもぶつかったと言いやすいでしょう。
そのため、駐車場は当たり屋が事故を演出しやすい場所といわれています。
関連記事:駐車場で人身事故が発生したらどうする?正しい対応や過失割合を解説
細い道路や路地で歩行者を装ってぶつかる
細い道路や路地では、運転手は歩行者や自転車などに注意しながら走行しています。
しかし、対向車や電柱、路上駐車などにも気を配る必要があるため、注意が分散しやすい環境です。
また、道幅が狭いことから車と歩行者・自転車との距離が近く、軽く接触したように見せかけたり、実際には接触していなくてもぶつかったと主張したりしやすいことも特徴です。
このような場所では、車だけでなく自転車を狙う当たり屋もいます。
自転車は車よりも運転手との距離が近く、接触事故を演出しやすいため、歩行者だけでなく自転車を装って近づいてくるケースにも注意が必要です。
壊れたスマホや持ち物の弁償を請求する
当たり屋の中には、あらかじめ壊れたスマートフォンを用意し、わざと落として事故で壊れたと修理費を請求する手口があります。
そのほかにも、バッグがぶつかって傷付いた、時計が壊れたなどと主張し、持ち物の弁償を求めてくるケースも少なくありません。
数十万円ではなく、数千円から数万円程度の金額を請求されることも多く、その場で支払ってしまう人もいます。
特に、持ち物の損傷は事故との因果関係をその場で判断することが難しく、運転手が責任を感じて応じてしまいやすい手口です。
そのため、弁償を求められても、その場で現金を支払わず、警察や保険会社を通して対応することが重要です。
急ブレーキをかけて追突事故を誘発する
当たり屋というと歩行者が故意にぶつかってくるイメージがありますが、車を使った手口も少なくありません。
車による当たり屋で多いのは、前方を低速で走行し、後続車との車間距離が縮まったタイミングで突然急ブレーキをかけ、追突事故を誘発する手口です。
一般的な追突事故は、後続車の前方不注意として扱われることが多いため、当たり屋はその点を利用して示談金や修理代を請求します。
中には、あおり運転で後続車を挑発した後、急ブレーキをかけて追突させようとする悪質なケースもあります。
そのため、車間距離を十分に保ち、事故状況を記録できるドライブレコーダーを設置しておくことが重要です。
関連記事:追突事故された・起こしたときの対応|請求できる損害賠償や加害者の責任を解説
共犯者と複数人で事故を演出する
当たり屋の中には、一人ではなく複数人で役割を分担し、事故を演出するケースもあります。
例えば、一人が歩行者や自転車として車に接触し、周囲にいた共犯者が事故を目撃した第三者として証言する手口です。
目撃者は事故状況を確認する重要な証拠となるため、運転手も本当にぶつかったのかもしれないと思い込んでしまうことがあります。
また、複数人から一斉に責められると冷静な判断が難しくなり、その場で示談や支払いに応じてしまうケースも少なくありません。
当たり屋は、このような心理を利用して金銭を要求します。
当たり屋の被害に遭ったときの8つの対処法
当たり屋の被害に遭うと、突然の出来事で動揺し、その場で相手の要求に応じてしまう人も少なくありません。
しかし、当たり屋は運転手の焦りや罪悪感につけ込み、現金や示談金を請求してくることがあります。
不当な請求を防ぐためには、事故直後の対応が重要です。
当たり屋の被害に遭ったときに取るべき対処法を8つ紹介します。
- 1.その場で示談や現金の支払いに応じない
- 2.必ず警察へ通報する
- 3.相手の氏名・連絡先・車両情報を確認する
- 4.目撃者がいないか探す
- 5.相手とのやり取りを録音する
- 6.ドライブレコーダーや現場の証拠を保存する
- 7.保険会社に連絡する
- 8.弁護士に相談する
1.その場で示談や現金の支払いに応じない
当たり屋の被害に遭った場合に最も重要なことの一つが、その場で示談したり現金を支払ったりしないことです。
当たり屋は、その場で示談を成立させようとするケースがほとんどです。
警察を呼んで事故として正式な手続きを取られると、自分たちに不利になる可能性があるため、今払ってくれれば警察は呼ばないなどと持ちかけてきます。
また、最初から数十万円を請求するのではなく、治療費として数万円だけ払ってほしいなど、支払えそうな金額を提示してくることも少なくありません。
このくらいなら早く終わらせたいと考える心理を利用し、少額の請求を繰り返す手口です。
当たり屋かどうかにかかわらず、その場で示談すると後から覆すことは簡単ではありません。
デメリットしかないため、現金を支払ったり示談書へ署名したりせず、必ず警察を呼んで正式な手続きで対応しましょう。
関連記事:交通事故でその場で示談(和解)するのは危険?示談された・してしまったときの対処法
2.必ず警察へ通報する
車同士の事故や歩行者との接触事故、物を壊してしまった場合は交通事故です。
特に車を運転している場合は、道路交通法により事故を警察へ報告する義務があります。
また、当たり屋の中には、大声で責めたり脅したりして運転手を動揺させようとするケースも少なくありません。
トラブルが大きくなるおそれもあるため、安全を確保する意味でも、すぐに警察へ連絡することが重要です。
警察へ通報すれば、事故状況を確認してもらえるほか、実況見分や交通事故証明書の作成につながります。
これらは、後から保険会社へ事故を報告したり、当たり屋だった可能性を説明したりする際の重要な資料になります。
関連記事:交通事故の報告(通報)義務とは?必要なケースや違反の点数・リスクを解説
3.相手の氏名・連絡先・車両情報を確認する
当たり屋の被害に遭った場合は、相手の氏名や住所、電話番号、車両ナンバーなどを確認しておきましょう。
当たり屋は身元が特定されることを避けるため、その場で示談を成立させようとする傾向があります。
連絡先を確認しようとしても素直に応じなかったり、話をはぐらかしたりする場合は、金銭目的で事故を装っている可能性も考えられます。
また、嘘の氏名や住所、電話番号を伝えるケースもあるため、口頭で聞くだけでは十分とはいえません。
可能であれば、運転免許証やマイナンバーカードなどの本人確認書類を見せてもらい、内容を確認しておくことが大切です。
なお、相手の連絡先は保険会社へ事故を報告する際にも必要になります。
当たり屋かどうかにかかわらず、交通事故では必ず相手の情報を確認しておきましょう。
関連記事:交通事故で連絡先の交換は必要?交換する情報や教えたくないときの対処法を解説
4.目撃者がいないか探す
事故現場に第三者がいた場合は、目撃者がいないか確認しましょう。
当たり屋は、わざと車にぶつかったり、持ち物を落として事故を装ったりするため、その様子を周囲の人が見ている可能性があります。
第三者の証言は、事故当時の状況を客観的に確認できる重要な証拠です。
近くに歩行者や店舗の従業員、ほかのドライバーなどがいた場合は、事故を見ていなかったか確認し、協力してもらえるようであれば連絡先を交換しておきましょう。
後から警察や保険会社へ状況を説明する際にも役立ちます。
ただし、目撃者を名乗る人が当たり屋の共犯者である可能性もあります。
当たり屋の肩ばかり持ったり、その場での現金の支払いを強く勧めたりする場合は注意が必要です。
証言をうのみにせず、警察による事実確認を受けるようにしましょう。
5.相手とのやり取りを録音する
当たり屋の被害に遭った場合は、相手とのやり取りを録音しておきましょう。
示談は口約束でも成立する場合があります。
しかし、「言った・言わない」のトラブルになりやすいため、事故当時のやり取りを記録しておくことが大切です。
例えば、警察は呼ばないでほしい、現金を払えば終わりにするなどの発言が録音されていれば、相手がその場で示談を迫っていた証拠になります。
警察による捜査や保険会社とのやり取りでも、相手の説明との矛盾点を確認する材料となり、当たり屋だったことを裏付ける証拠として役立つでしょう。
なお、自分が会話の当事者である場合は、相手に知らせず録音したとしても、それだけで違法になるとは限りません。
そのため、可能であれば録音を残しておくと安心です。
もちろん、「これから録音します」と伝えたうえで録音しても問題ありません。
6.ドライブレコーダーや現場の証拠を保存する
ドライブレコーダーの映像は、事故状況を判断するうえで非常に重要な証拠です。
当たり屋は、実際とは異なる状況を説明することが多いため、映像が残っていれば相手の主張が事実かどうかを確認しやすくなります。
一方で、近年はドライブレコーダーの普及を逆手に取り、映像が映りにくい死角から接触したり、持ち物を落としたりする当たり屋もいます。
そのため、ドライブレコーダーだけに頼るのではなく、自分でもできる限り証拠を残すことが大切です。
例えば、車の損傷状況や事故現場の様子だけでなく、相手が壊れたと主張するスマートフォンや眼鏡、バッグなども撮影しておきましょう。
破損状況から事故によるものかどうかを判断できる場合もあります。
また、相手とのやり取りを録音するなど、映像以外の証拠も残しておくことで、当たり屋だったことを証明しやすくなります。
関連記事:ドライブレコーダーは事故の証拠になる?役立つ場面や事例を解説
7.保険会社に連絡する
当たり屋の被害に遭った場合でも、できるだけ早く保険会社へ連絡しましょう。
当たり屋であっても交通事故である以上、事故の発生を保険会社へ報告することが大切です。
保険を利用する場合は事故の報告が必要になるため、連絡を忘れると補償を受けられない可能性があります。
また、保険金の請求には交通事故証明書が必要になるケースもあります。
交通事故証明書は警察へ届け出をしなければ発行されないため、事故が発生したら必ず警察へ通報しておきましょう。
保険会社へは、事故の状況や相手とのやり取り、当たり屋の可能性があることもあわせて伝えておくと、その後の対応について適切なアドバイスを受けられます。
8.弁護士に相談する
当たり屋の被害に遭った場合は、交通事故と刑事事件の両方の観点から対応できる弁護士へ相談することが大切です。
当たり屋では、「本当に事故だったのか」「示談に応じる必要があるのか」といった交通事故の問題だけでなく、相手の行為が詐欺罪や恐喝罪などの犯罪にあたる可能性もあります。
交通事故に強い弁護士であれば、保険会社とのやり取りや示談交渉、事故状況の整理などについてサポートを受けられます。
また、当たり屋による犯罪が疑われる場合は、刑事手続きも含めて適切な対応についてアドバイスを受けることが可能です。
一人で対応すると、不利な示談をしてしまったり、相手の要求に応じてしまったりするおそれがあります。
当たり屋かもしれないと感じた時点で、早めに弁護士へ相談しましょう。
関連記事:事故の示談交渉を弁護士に依頼するべき?メリットや判断基準、費用などを解説
当たり屋に示談金を支払ってしまったらどうなる?
当たり屋だと気付かず、その場で示談金や修理代を支払ってしまうケースもあります。
しかし、一度お金を支払ったからといって、必ずしも泣き寝入りしなければならないわけではありません。
相手の行為が当たり屋によるものだった場合は、返金を請求できる可能性があるほか、状況によっては詐欺罪や恐喝罪などの犯罪として扱われることもあります。
当たり屋に示談金を支払ってしまった場合の対応や、返金の可否、車や自転車が壊れた場合の補償について見ていきましょう。
- 当たり屋に示談金を支払ってしまった場合の対応
- 示談金は返金してもらえる?
- 車や自転車が壊れた場合の補償
当たり屋に示談金を支払ってしまった場合の対応
当たり屋に示談金を支払ってしまった場合でも、すぐに諦める必要はありません。
まずは、警察や保険会社へ事故の状況を報告しましょう。
相手とのやり取りや支払いの経緯、ドライブレコーダーの映像、録音データなどが残っていれば、あわせて提出することが大切です。
また、当たり屋の可能性がある場合は、交通事故だけでなく詐欺や恐喝などの犯罪に該当する可能性もあります。
一人で相手と交渉したり、追加の金銭を支払ったりせず、弁護士へ相談して今後の対応を検討しましょう。
なお、返金できるかどうかや、車や自転車の修理費を請求できるかどうかは、事故の状況や証拠の内容によって異なります。
まずは証拠を整理したうえで、適切な対応を進めることが重要です。
示談金は返金してもらえる?
当たり屋に示談金を支払ってしまった場合でも、返金してもらえる可能性があります。
当たり屋は、事故を装って相手をだまし、お金を騙し取ることが目的です。
そのため、実際に金銭を支払ってしまった場合でも、詐欺などに該当すると認められれば、返金を求められる可能性があります。
まずは、警察へ被害届を提出しましょう。
また、個人で当たり屋からお金を回収することは極めて難しいため、できるだけ早く弁護士へ相談することをおすすめします。
ドライブレコーダーの映像や現場の写真、録音データなど、当たり屋だったことを裏付ける証拠があれば、返金を受けられる可能性は高まります。
証拠を保全したうえで、弁護士のアドバイスに従いながら対応を進めましょう。
車や自転車が壊れた場合の補償
当たり屋とその場で示談してしまった場合でも、保険を利用できる可能性はあります。
ただし、保険が使えるかどうかは、示談の内容や事故の状況、加入している保険の契約内容によって異なります。
一般的には、保険を利用するためには、警察へ事故を届け出て交通事故証明書を取得することと、保険会社へ事故の連絡をすることが重要です。
これらを行わなければ、保険金を請求できません。
なお、当たり屋であることが証明できれば、相手へ修理費などの損害賠償を請求できる可能性もあります。
当たり屋に狙われないための対策
当たり屋の被害に遭っても、事前に対策しておけば落ち着いて対応しやすくなります。
万が一当たり屋の被害に遭った場合に備えて、普段からできる対策を紹介します。
- ドライブレコーダーを設置する
- 車間距離を十分に保つ
- ながら運転をしない
ドライブレコーダーを設置する
当たり屋対策として、ドライブレコーダーは必ず設置しておきましょう。
ドライブレコーダーがあれば、事故の状況を映像として記録できるため、相手が事実と異なる説明をしても反論しやすくなります。
また、「ドライブレコーダー録画中」のステッカーを貼っておくことで、証拠が残ることを嫌う当たり屋へのけん制にもなります。
ドライブレコーダーは、当たり屋対策だけでなく、交通事故全般で役立つ設備です。
万が一事故に遭った場合でも、映像が残っていれば事故状況を客観的に証明しやすく、過失割合を判断する際の重要な証拠になることがあります。
車間距離を十分に保つ
車を使った当たり屋の中には、急ブレーキをかけて追突事故を誘発したり、不自然に接近して接触事故を装ったりする手口があります。
しかし、十分な車間距離を確保していれば、そもそも事故を回避しやすくなります。
また、車間距離を取っていたにもかかわらず、相手が意図的に距離を詰めて接触してきた場合は、当たり屋だったことを裏付ける事情の一つになるでしょう。
車間距離を意識するのは、前を走る車だけではありません。
バイクや自転車、歩行者の近くを通行する際も、できるだけ十分な間隔を確保することが大切です。
狭い道路では難しい場面もありますが、十分なスペースがある場所では余裕を持って走行し、事故が起きにくい環境をつくりましょう。
ながら運転をしない
ながら運転は交通事故の原因になるだけでなく、当たり屋の被害に遭った際にも不利になる可能性があります。
スマートフォンの操作やカーナビの注視をしている間に当たり屋が接触してきた場合、自分が前を見ていなかったことで、本当に相手が故意だったのか、自分にも原因があったのか判断しにくくなるためです。
一方で、周囲をしっかり確認しながら運転していれば、相手がわざとぶつかってきたと自信を持って主張できます。
反対に、自信がなさそうな態度を見せると、当たり屋は押し切れると考え、不当な要求を強めてくるおそれがあります。
万が一当たり屋と遭遇したときに冷静かつ毅然と対応するためにも、運転中はスマートフォンを操作せず、前方や周囲の安全確認に集中しましょう。
当たり屋の対処法に関するよくある質問
当たり屋の対処法に関するよくある質問を紹介します。
- 当たり屋のリストを警察は公開している?
- 当たり屋は無視しても大丈夫?
- 当たり屋は泣き寝入りするしかない?
- 当たり屋は証拠がないと対応できない?
- 当たり屋は歩行者同士でも発生する?
- 当たり屋から後日連絡がきたらどうすればいい?
- 当たり屋はどっちが悪い?
- 当たり屋は自転車でも発生する?
当たり屋のリストを警察は公開している?
警察は、当たり屋のリストを一般向けに公開していません。
そのため、この人は当たり屋だから注意してくださいといった名簿を確認することはできません。
また、インターネットやSNSでは当たり屋のリストとして個人名やナンバーが掲載されていることがありますが、情報が古かったり、事実と異なったりする可能性もあります。
誤った情報を信じて拡散すると、名誉毀損などのトラブルにつながるおそれもあるため注意が必要です。
当たり屋は無視しても大丈夫?
当たり屋と思われる相手でも、そのまま無視して立ち去ることはおすすめできません。
実際に接触事故が発生している場合は、相手が当たり屋だったとしても交通事故として適切に対応する必要があります。
現場から立ち去ると、当て逃げや報告義務違反などを疑われる可能性があります。
一方で、相手から不当な要求をされた場合は、その要求に応じる必要はありません。
その場で示談や現金の支払いを求められても応じず、警察へ通報して事故状況を確認してもらいましょう。
当たり屋は泣き寝入りするしかない?
当たり屋の被害に遭ったからといって、必ずしも泣き寝入りする必要はありません。
ドライブレコーダーの映像や現場の写真、録音データなどの証拠があれば、当たり屋だったことを証明できる可能性があります。
また、警察へ被害を届け出ることで、詐欺や恐喝などの犯罪として捜査が行われる場合もあります。
当たり屋は証拠がないと対応できない?
証拠がないからといって、対応できないわけではありません。
確かに、ドライブレコーダーの映像や録音データなどがあれば有力な証拠になります。
しかし、目撃者の証言や現場の状況、車の損傷状況などをもとに事故の経緯を確認できるケースもあります。
そのため、証拠がないから無理だと自己判断して諦める必要はありません。
まずは警察へ通報し、事故の状況を正確に説明しましょう。
当たり屋は歩行者同士でも発生する?
歩行者同士でも当たり屋の被害に遭う可能性はあります。
例えば、わざとぶつかって転倒したように見せかけ、スマートフォンが壊れたなどと主張し、治療費や修理代を請求することがあります。
歩行者同士の場合はドライブレコーダーのような映像が残らないことも多いため、トラブルになったらその場で示談せず、警察へ相談することが大切です。
また、周囲に目撃者がいれば協力をお願いし、現場や相手の持ち物なども可能な範囲で記録しておきましょう。
当たり屋から後日連絡がきたらどうすればいい?
当たり屋と思われる相手から後日連絡がきても、その場で要求に応じる必要はありません。
相手の言い分だけを信用して支払うと、さらに高額な請求へ発展するおそれがあります。
まずは、どのような内容の連絡だったのかを記録したうえで、保険会社へ相談しましょう。
当たり屋の可能性がある場合は、相手と直接交渉を続けず、必要に応じて警察や弁護士へ相談することも大切です。
当たり屋はどっちが悪い?
当たり屋だからといって、必ず相手が100%悪いとは限りません。
交通事故では、当たり屋が疑われる場合でも、事故状況や証拠をもとに過失割合が判断されます。
そのため、自分にも前方不注意や安全確認不足などがあれば、一定の過失が認められる可能性があります。
当たり屋は自転車でも発生する?
当たり屋は自転車でも発生する可能性があります。
自転車は車よりもドライブレコーダーが普及していないため、事故状況を証明しにくいことがあります。
そのため、自転車で事故に遭った場合でも、その場で示談せず、警察へ通報することが大切です。
可能であれば、現場の写真を撮影したり、目撃者を探したりして証拠を残しておきましょう。
まとめ
当たり屋は、故意に事故を起こして示談金や修理代などをだまし取ろうとする悪質な行為です。
突然被害に遭うと冷静さを失いがちですが、その場で示談や現金の支払いに応じないことが何よりも重要です。
万が一当たり屋の被害に遭った場合は、警察へ通報し、ドライブレコーダーの映像や現場の写真などの証拠を確保したうえで、保険会社へ連絡しましょう。
また、相手との交渉や返金請求などが必要な場合は、弁護士へ相談することで適切な対応を進められます。