居眠り運転は、一瞬意識が途切れるだけでも重大な事故につながる危険な行為です。
実際に、対向車との正面衝突や歩行者を巻き込む死亡事故なども発生しており、事故を起こした場合は重い責任を負う可能性があります。
また、居眠り運転は事故を起こしていなくても、安全運転義務違反などに該当する可能性があります。
保険が使えるケースもありますが、状況によっては補償内容に差が出ることもあるため注意が必要です。
本記事では、居眠り運転で事故を起こした場合の罰則や3つの責任、実際の事故例、使える保険の内容についてわかりやすく解説します。
眠気による事故を防ぐための対策や、事故後に弁護士へ相談するメリットも紹介するので参考にしてください。
・居眠り運転で事故を起こした場合、「刑事責任」「行政処分」「民事責任」の3つを負う可能性がある
・居眠り運転の事故で使える保険は、対人賠償保険で補償される内容(人身事故)、対物賠償保険で補償される内容(物損事故)、自分のケガに使える保険(人身傷害・搭乗者傷害など)
・居眠り運転の事故で弁護士に相談するメリットは、適正な賠償額で請求できる、保険会社との交渉を任せられる、示談交渉を有利に進められる
・居眠り運転を防ぐための対策は、運転前に十分な睡眠をとる、長距離運転ではこまめに休憩を取る、眠気を感じた時点で運転を中止する、カフェインなどに頼りすぎない
居眠り運転はどのような違反になるのか
居眠り運転は、単なる不注意ではなく道路交通法違反に該当する可能性があります。
運転中は常に周囲の状況を確認し、安全に車を操作しなければなりません。
しかし、眠気によって注意力や判断力が低下した状態で運転すると、安全運転義務に違反すると判断されるケースがあります。
道路交通法第70条では、ドライバーに対して「ハンドルやブレーキを確実に操作し、他人に危害を及ぼさない速度と方法で運転しなければならない」と定めています。
そのため、眠気を感じながら運転を続けたり、疲労によって正常な運転が難しい状態で走行したりすると、この義務に違反するとみなされるでしょう。
居眠り運転で事故を起こした場合の罰則
居眠り運転で事故を起こした場合は、「刑事責任」「行政処分」「民事責任」の3つを負う可能性があります。
どのような責任を負うかは、事故の内容や被害の大きさによって異なります。
人身事故では刑罰や免許停止・取消処分につながることもあり、被害者への損害賠償が必要になるケースも少なくありません。
ここでは、それぞれの責任や罰則の内容について見ていきましょう。
刑事責任(過失運転致死傷罪など)
まずは刑事責任です。刑事責任とは、法律に違反した行為に対して、拘禁刑や罰金刑などの刑罰を受ける責任を指します。
居眠り運転で人身事故を起こした場合、過失運転致死傷罪や危険運転致死傷罪などに問われる可能性があります。
また、眠気の原因が病気にあるケースでは、病気運転致死傷罪が問題になる場合もあるでしょう。
過失運転致死傷罪
過失運転致死傷罪とは、自動車の運転に必要な注意を怠り、人を死傷させた場合に成立する犯罪です。
居眠り運転による事故では、最も適用されやすい罪の一つといえます。例えば、以下のようなケースです。
- 眠気で前方確認が遅れ、渋滞中の車に追突した
- 居眠りによってセンターラインをはみ出し、対向車と衝突した
- 赤信号に気付かず交差点へ進入し、歩行者をはねた
- 高速道路で居眠りし、停止車両へ追突した
法定刑は「7年以下の拘禁刑または100万円以下の罰金」です。
被害者のケガの程度や事故状況によっては、正式裁判となるケースもあります。特に死亡事故や重傷事故では、重い処分を受ける可能性が高くなります。
危険運転致死傷罪
危険運転致死傷罪とは、正常な運転が難しい危険な状態で車を運転し、人を死傷させた場合に成立する犯罪です。
単なる不注意ではなく、「危険だと分かっていながら運転した」と判断されるケースで問題になります。
居眠り運転でも、強い眠気を自覚しながら無理に運転を続けていた場合は、危険運転致死傷罪が成立する可能性があります。
例えば、以下のようなケースです。
- 長時間ほとんど休憩せずに運転を続けていた
- 何度も居眠りしそうになりながら走行していた
- 「危ない」と感じていたのに高速道路を走り続けた
- 過労状態にもかかわらず運転を中止しなかった
法定刑は非常に重く、被害者を負傷させた場合は「15年以下の拘禁刑」、死亡させた場合は「1年以上20年以下の拘禁刑」とされています。
病気運転致死傷罪
病気運転致死傷罪とは、正常な運転が難しくなる病気の影響によって事故を起こし、人を死傷させた場合に成立する犯罪です。
睡眠障害などが原因で居眠り運転を起こしたケースでは、この罪が問題になる可能性があります。
特に注意が必要なのが、睡眠時無呼吸症候群(SAS)やナルコレプシーなどです。
これらの病気を把握していたにもかかわらず、適切な治療や対策を取らずに運転していた場合は、重い責任を問われることがあります。
例えば、以下のようなケースです。
- 睡眠時無呼吸症候群を指摘されていたのに治療せず運転していた
- 強い眠気が出る持病を把握しながら長距離運転を続けていた
- 医師から運転を控えるよう言われていたのに車を運転した
- 過去にも居眠り事故を起こしていたのに対策していなかった
法定刑は「15年以下の拘禁刑」です。病気そのものではなく、「危険性を認識しながら運転していたか」が重要な判断材料になります。
安全運転義務違反
安全運転義務違反とは、道路交通法第70条で定められている義務に違反する行為です。ドライバーには、周囲の状況に応じて安全に車を運転する義務があります。
居眠り運転は、前方確認やハンドル操作が正常に行えない状態になるため、安全運転義務違反に該当する可能性があります。
例えば、以下のようなケースです。
- フラフラ蛇行運転していた
- 眠気でブレーキ操作が遅れた
- 前方確認が不十分なまま走行していた
- センターラインをはみ出して走行した
違反した場合は、違反点数2点、反則金は普通車で9,000円です。
ただし、人身事故を起こした場合は、これとは別に事故の内容に応じた点数や刑事責任も加わります。
行政処分(違反点数・免許停止・取消)
次は行政処分です。行政処分とは、公安委員会から科される免許停止や免許取消などの処分を指します。
刑事罰とは別に行われるため、罰金刑などを受けていても行政処分がなくなるわけではありません。
居眠り運転では、安全運転義務違反の点数に加えて、事故の内容に応じた違反点数が加算されます。
特に人身事故では点数が大きくなりやすく、免許停止や取消処分につながるケースもあります。
ここでは、人身事故と物損事故に分けて見ていきましょう。
人身事故の場合
居眠り運転で人身事故を起こした場合は、安全運転義務違反の点数に加えて、被害者のケガの程度に応じた付加点数が加算されます。
違反点数が一定以上になると、免許停止や免許取消処分の対象です。
例えば、以下のような処分が行われる可能性があります。
- 軽傷事故:数点〜十数点程度
- 重傷事故:より高い付加点数
- 死亡事故:免許取消となるケースもある
特に、被害者が重傷を負った場合や死亡した場合は、行政処分も重くなりやすいです。過去の違反歴がある場合は、短期間で免許取消になる可能性もあります。
また、ひき逃げや救護義務違反が加わると、さらに重い処分になるため注意してください。
物損事故の場合
居眠り運転による物損事故では、人身事故ほど重い処分にならないケースが多いです。
ただし、安全運転義務違反に該当するため、違反点数や反則金が科される可能性があります。
例えば、ガードレールや電柱への衝突、駐車中の車への追突などの事故です。事故の状況によっては、危険運転と判断されるケースもあります。
また、単独事故であっても、事故状況によっては免許停止処分につながる場合があります。
特に高速道路での事故や、大規模な物損事故では重く判断されやすいです。
関連記事:物損事故で逃げてしまったらどうすればいい?生じる責任と正しい対応を解説
民事責任(損害賠償)
次は民事責任です。民事責任とは、事故によって被害を受けた相手に対して、損害を賠償する責任を指します。
居眠り運転で事故を起こした場合、治療費や修理費、慰謝料などを支払わなければならない可能性があります。
被害が大きい事故では、賠償額が高額になるケースも少なくありません。
また、保険で補償される場合でも、すべてをカバーできるとは限りません。状況によっては自己負担が発生することもあります。
ここでは、居眠り運転事故で問題になりやすい損害賠償や慰謝料について見ていきましょう。
損害賠償
居眠り運転で事故を起こした場合、被害者に発生した損害を賠償しなければなりません。
事故の内容によっては、数百万円から数千万円規模の請求につながるケースもあります。
例えば、以下のような費用が損害賠償の対象です。
- 車の修理費
- レッカー代や代車費用
- 建物やガードレールの修理費
- 被害者の治療費
- 通院交通費
- 休業損害
- 将来の介護費用
特に後遺障害が残った事故や死亡事故では、賠償額が高額になりやすいです。
加害者本人だけでは支払い切れず、長期間にわたって賠償を続けるケースもあります。
また、任意保険へ加入していなかった場合は、自己負担が非常に大きくなるため注意してください。
慰謝料
慰謝料とは、事故によって被害者が受けた精神的苦痛に対して支払われるお金です。居眠り運転による事故でも、人身事故になった場合は慰謝料の請求は可能です。
例えば、以下のようなケースで慰謝料が発生します。
- ケガによる入通院
- 後遺障害が残った場合
- 死亡事故となった場合
慰謝料の金額は、ケガの程度や通院期間、後遺障害の有無などによって変わります。
後遺障害等級が認定されたケースや死亡事故では、数千万円規模になることも少なくありません。
また、保険会社が提示する慰謝料は、裁判基準より低いケースも少なくありません。提示額にそのまま応じる前に、内容をよく確認してください。
居眠り運転は事故を起こさなくても違反になる
居眠り運転は、実際に事故を起こしていなくても違反となる可能性があります。
道路交通法では、安全に運転できる状態で車を運転する義務が定められているためです。
例えば、眠気によって蛇行運転していた場合や、センターラインをはみ出していた場合などは、安全運転義務違反に該当する可能性があります。
また、「少し眠かっただけだから問題ない」と判断されるとは限りません。
強い眠気を感じながら運転を続けていた場合は、事故が起きていなくても危険運転とみなされるケースがあります。
実際に、周囲の車からの通報によって、警察から停止を求められることもあります。
居眠り運転の事故で使える保険と補償内容
居眠り運転の事故でも、基本的には自動車保険を使えます。事故の相手への賠償だけでなく、自分や同乗者のケガに使える保険もあります。
どのような保険が使えるのか見ていきましょう。
- 対人賠償保険で補償される内容(人身事故)
- 対物賠償保険で補償される内容(物損事故)
- 自分のケガに使える保険(人身傷害・搭乗者傷害など)
- 保険が使えないケースもある
対人賠償保険で補償される内容(人身事故)
対人賠償保険とは、事故によって相手をケガさせたり死亡させたりした場合に使われる保険です。
居眠り運転による人身事故でも、基本的には補償対象です。
例えば、以下のような費用が補償されます。
- 被害者の治療費
- 通院交通費
- 入院費
- 休業損害
- 後遺障害慰謝料
- 死亡慰謝料
- 葬儀費用
特に死亡事故や後遺障害が残る事故では、賠償額が高額になるケースも少なくありません。そのため、任意保険では「無制限」で加入している人が多いです。
また、自賠責保険だけでは補償額に上限があります。不足分は対人賠償保険でカバーする流れになります。
対物賠償保険で補償される内容(物損事故)
対物賠償保険とは、事故によって相手の車や物を壊した場合に使われる保険です。居眠り運転による物損事故でも、基本的には補償対象です。
例えば、以下のような損害が補償されます。
- 相手の車の修理費
- ガードレールや標識の修理費
- 店舗や建物の修繕費
- 電柱やフェンスの損害
- レッカー代
- 代車費用
特に店舗へ突っ込んだ事故や、多重事故になったケースでは、高額な賠償につながることがあります。
営業停止による損害を請求されるケースもあるため注意してください。
また、対物賠償保険の補償額に上限を設定している場合、不足分は自己負担になる可能性があります。
そのため、対物賠償も無制限で加入している人が多いです。
自分のケガに使える保険(人身傷害・搭乗者傷害など)
居眠り運転では、加害者自身や同乗者がケガをするケースも少なくありません。
このような場合は、人身傷害保険や搭乗者傷害保険などが使える可能性があります。
例えば、以下のような補償があります。
- 治療費
- 入院費
- 通院費
- 休業損害
- 後遺障害の補償
- 死亡保険金
人身傷害保険は、実際の損害額を基準に補償される保険です。過失割合に関係なく補償を受けられます。
一方で、搭乗者傷害保険は、契約で決められた金額が支払われるタイプの保険です。ケガの内容や入院日数などに応じて保険金が支払われます。
単独事故でも使えるケースが多いため、加入内容を確認しておきましょう。
保険が使えないケースもある
居眠り運転の事故でも、多くの場合は保険を使えます。ただし、状況によっては補償対象外になるケースもあります。
例えば、無免許運転や飲酒運転をしていた場合です。また、故意に事故を起こしたケースや、契約内容の対象外だった場合なども、保険金が支払われません。
保険を使うと等級が下がり、翌年以降の保険料が上がります。修理費や損害額によっては、
保険を使わない方が負担を抑えられる場合もあるため、事前に確認しておきましょう。
居眠り運転による交通事故の事例
居眠り運転では、一瞬意識が途切れただけでも重大事故につながることがあります。
実際に、対向車との正面衝突や歩行者を巻き込む事故など、多くの事故が発生しています。
居眠り運転事故の事例を見ていきましょう。
- 居眠り運転で対向車と衝突した事例
- 居眠り運転で児童に衝突した事例
居眠り運転で対向車と衝突した事例
【事故の概要】
- 愛媛県久万高原町の国道33号で発生
- 町議会議長の男性が居眠り運転
- 対向車線にはみ出し、対向車と衝突
- 相手の運転手と同乗者に重軽傷を負わせた
- 過失運転傷害罪で起訴された
【事故の結果】
- 松山地裁で有罪判決
- 禁錮1年4か月・執行猶予3年
- 裁判所は「眠気を感じながら運転を続けた」と指摘
- 「事故を起こさないだろうと過信していた」と判断された
この事故では、眠気を自覚しながら運転を続けていたことが重く見られています。
単なる不注意ではなく、危険を認識しながら運転を継続したという事情が、裁判でも問題視されました。
また、居眠り運転は一瞬で対向車線にはみ出す危険があります。正面衝突事故は被害が大きくなりやすく、死亡事故につながるケースも少なくありません。
実際に、今回の事故でも相手側に重軽傷が発生しており、刑事責任を問われる結果となりました。眠気を感じた時点で休憩を取る重要性がわかる事例といえるでしょう。
居眠り運転で児童に衝突した事例
【事故の概要】
- 埼玉県所沢市の市道で発生
- RV車を運転していた女性が居眠り運転
- 集団下校中の小学生の列へ突っ込んだ
- 小学2年生の児童7人が巻き込まれた
- 当初は脇見運転とみられていたが、後に居眠り運転と判明した
【事故の結果】
- 8歳の女児1人が死亡
- 他の児童4人もケガを負った
- 運転していた女性に禁固3年4か月の実刑判決
- 裁判所は「眠気を感じながら運転を続けた」と認定した
- 「車を走る凶器にした責任は重い」と指摘された
この事故では、眠気を感じながら運転を続けたことが重大な過失と判断されています。
裁判では、被告が児童へ衝突したことにも気付かず、ブロック塀へ衝突した衝撃で初めて事故に気付いたことも問題視されました。
また、居眠り運転は歩行者事故につながる危険な行為です。特に通学時間帯は子どもが多く、わずかな注意力の低下でも重大事故につながりかねません。
裁判所は、介護疲れなどの事情に一定の理解を示しながらも、運転を続けた責任は重いと判断しています。
疲労や睡眠不足がある状態で無理に運転しない重要性がわかる事例です。
居眠り運転の事故で弁護士に相談するメリット
居眠り運転の事故では、刑事責任だけでなく、損害賠償や示談交渉などの問題も発生します。
特に人身事故では、慰謝料や過失割合をめぐってトラブルになるケースも少なくありません。
弁護士へ相談すれば、賠償額の確認や示談交渉などをサポートしてもらえます。
居眠り運転事故で弁護士へ相談するメリットについて見ていきましょう。
- 適正な賠償額で請求できる
- 保険会社との交渉を任せられる
- 示談交渉を有利に進められる
適正な賠償額で請求できる
交通事故の慰謝料には、「自賠責基準」「任意保険基準」「弁護士基準(裁判基準)」の3つがあります。
一般的に、自賠責基準が最も低く、弁護士基準が最も高額になりやすいです。
保険会社は、自賠責基準や任意保険基準をもとに示談金を提示してくるケースも少なくありません。
そのため、被害者側がそのまま示談してしまうと、本来より低い金額で終わってしまう可能性があります。
弁護士へ依頼すれば、弁護士基準をもとに交渉を進めてもらうことが可能です。
後遺障害が残った事故や死亡事故では、慰謝料や逸失利益が大きく変わるケースも多く、賠償金の増額に期待できます。
特に居眠り運転による重大事故では、賠償額が高額になりやすいため、示談前に一度相談しておくことが重要です。
保険会社との交渉を任せられる
交通事故では、保険会社とのやり取りが長期間続くケースも少なくありません。
治療費や慰謝料、過失割合などについて何度も連絡が来るため、精神的な負担を感じる人も多いです。
特に居眠り運転による事故では、被害が大きくなりやすく、示談交渉が難航するケースもあります。事故状況や損害額について争いになることもあるでしょう。
弁護士へ依頼すれば、被害者本人が直接やり取りする必要が減るため、治療や生活の立て直しに集中しやすくなります。
また、保険会社から不利な条件を提示された場合でも、内容を確認しながら適切に対応してもらえます。
関連記事:保険会社の対応が悪いときの対処法|相談先やNG対応を実態とともに解説
示談交渉を有利に進められる
交通事故では、多くの場合で示談によって解決を目指します。
ただし、示談は一度成立すると、あとからやり直すことが難しいです。そのため、内容を十分に確認しながら進める必要があります。
特に居眠り運転事故では、過失割合や慰謝料の金額などで争いになるケースもあります。
保険会社から早期解決を求められ、十分な補償を受けないまま示談してしまうケースも少なくありません。
弁護士へ依頼すれば、事故状況や裁判例を踏まえながら交渉を進めてもらえます。
被害者側に有利な事情を適切に主張できるため、示談条件の改善につながる可能性があります。
関連記事:事故の示談交渉を弁護士に依頼するべき?メリットや判断基準、費用などを解説
居眠り運転を防ぐための対策
居眠り運転は、重大事故につながる危険があります。しかし、事前に対策を取ることで、事故のリスクを下げられます。
居眠り運転を防ぐための対策法を紹介します。
- 運転前に十分な睡眠をとる
- 長距離運転ではこまめに休憩を取る
- 眠気を感じた時点で運転を中止する
- カフェインなどに頼りすぎない
運転前に十分な睡眠をとる
居眠り運転を防ぐためには、運転前に十分な睡眠を取ることが重要です。
特に、長距離運転や高速道路を利用する場合は注意してください。運転時間が長くなるほど疲労が蓄積し、眠気が強くなりやすいためです。
また、少し眠いだけだから大丈夫と考えて運転を始めるのも危険です。
運転中は単調な景色が続くことも多く、短時間で強い眠気が出るケースもあります。
前日にしっかり睡眠を確保し、体調が悪いときや強い疲労があるときは無理に運転しないようにしましょう。
長距離運転ではこまめに休憩を取る
長距離運転では、こまめに休憩を取ることが重要です。長時間同じ姿勢で運転を続けると、疲労が蓄積しやすくなります。
特に高速道路は単調な景色が続くため、気付かないうちに集中力が低下することも少なくありません。
眠気を感じていなくても、定期的に休憩を取るようにしてください。
一般的には、2時間に1回程度を目安に休憩を取るとよいとされています。
サービスエリアやパーキングエリアで車を止め、軽く体を動かすだけでも疲労軽減につながります。
眠気を感じた時点で運転を中止する
眠気を感じた時点で、無理に運転を続けないことが重要です。
もう少しだけなら大丈夫と考えて走行を続けた結果、重大事故につながるケースも少なくありません。
特に、あくびが増える、まばたきが多くなる、記憶があいまいになるといった症状は危険なサインです。
気付かないうちに集中力や判断力が低下している可能性があります。
眠気を感じた場合は、サービスエリアやコンビニなど安全な場所へ車を止めて休憩してください。
短時間でも仮眠を取ることで、眠気が軽減することがあります。
カフェインなどに頼りすぎない
眠気対策として、コーヒーやエナジードリンクなどを利用する人も多いです。
実際に、カフェインによって一時的に眠気が軽減することもあります。
ただし、カフェインだけに頼って無理に運転を続けるのは危険です。疲労や睡眠不足そのものが解消されるわけではありません。
効果が切れると、再び強い眠気が出ることもあります。
また、カフェインを飲んだから大丈夫と過信してしまい、休憩を取らずに運転を続ける人も少なくありません。
しかし、眠気を感じている時点で集中力は低下している可能性があります。
カフェインはあくまで補助的な対策として考え、基本的には睡眠や休憩を優先してください。
居眠り運転の事故に関するよくある質問
居眠り運転の事故に関するよくある質問を紹介します。
- 居眠り運転の事故の過失割合はどう決まる?
- 居眠り運転で単独事故を起こした場合はどうなる?
- 居眠り運転事故で免許は取り消しになる?免停は?
- 居眠り運転で事故りかけた場合も違反になる?
居眠り運転の事故の過失割合はどう決まる?
居眠り運転だからといって、必ず100%加害者側の過失になるとは限りません。
交通事故の過失割合は、事故状況や双方の運転状況などをもとに判断されます。
例えば、停車中の車へ居眠り運転で追突した場合は、加害者側の過失が非常に大きくなりやすいです。
一方で、相手側にも急な進路変更や安全確認不足などがあった場合は、一定の過失が認められます。
また、センターラインのはみ出し事故や歩行者事故では、居眠り運転側の責任が重く判断されやすい傾向があります。
関連記事:交通事故の過失割合に納得いかないときは?対処法や決め方をわかりやすく紹介
居眠り運転で単独事故を起こした場合はどうなる?
居眠り運転でガードレールや電柱へ衝突するなど、単独事故を起こすケースもあります。相手がいない事故でも、安全運転義務違反です。
また、事故によって公共物を壊した場合は、修理費を請求されることがあります。
ガードレールや標識、電柱などの修繕費が高額になるケースも少なくありません。
自分がケガをした場合でも、車両保険へ加入していなければ車の修理費は自己負担になる可能性があります。
単独事故では相手への賠償が発生しないため、加入している保険内容が重要です。
居眠り運転事故で免許は取り消しになる?免停は?
居眠り運転事故では、事故の内容によって免許停止や免許取消になる可能性があります。
特に人身事故や死亡事故では、重い行政処分が科されやすいです。
例えば、軽傷事故であっても、安全運転義務違反の点数に加えて人身事故の付加点数が加算されます。
違反歴がある場合は、比較的短期間でも免許停止になることも少なくありません。
また、重傷事故や死亡事故では、免許取消になる可能性もあります。
危険運転致死傷罪など悪質性が高いと判断された場合は、長期間の欠格期間が設定されることもあります。
関連記事:免停を回避・軽減する方法|回避しやすいケースと弁護士に相談するメリット
居眠り運転で事故りかけた場合も違反になる?
居眠り運転は、実際に事故を起こしていなくても違反になる可能性があります。
道路交通法では、安全に運転できる状態で車を操作する義務が定められているためです。
例えば、眠気によって蛇行運転していた場合や、センターラインをはみ出していた場合などは、安全運転義務違反に該当する可能性があります。
まとめ
居眠り運転で交通事故を起こした場合は、事故内容に応じて刑事責任・行政処分・民事責任などを負います。
特に人身事故や死亡事故では、過失運転致死傷罪や危険運転致死傷罪などが科されます。
免許停止や取消処分につながることもあり、仕事や日常生活へ大きな影響が出ることも少なくありません。
また、居眠り運転事故では、慰謝料や過失割合などをめぐってトラブルになるケースもあります。
保険会社から提示された内容に不安がある場合や、適正な賠償額を確認したい場合は、交通事故に詳しい弁護士へ相談することも検討してください。
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事故に遭った時の対応から、示談交渉や慰謝料など賠償金の算定など、役に立つ情報満載な上、交通事故に強い優秀な弁護士を数多く紹介しています。