交通事故で前科がつくかどうかは、事故の内容や処分の種類によって明確に分かれます。罰金刑や拘禁刑といった刑事罰を受けた場合に、前科として扱われます。
一方、反則金や行政処分のみで終わるケースでは、前科はつきません。
本記事では、前科の基本的な考え方から、交通事故で前科がつく具体的なケース、前科が生活に与える影響、そして前科を回避するための対応などを解説します。
前科がつくか不安な方が、冷静に状況を判断するための情報をまとめていますので、参考にしてください。
・交通事故で前科がつくケースは、過失・危険運転致死傷罪、飲酒運転、スピード違反、無免許運転など
・交通事故でも前科にならない場合は、反則金・行政処分のみで終了、書類送検されたが不起訴になったなど
・交通事故で前科がつくのを回避するには、示談を適切に進めて早期解決を目指す、早めに弁護士に相談するなど
前科とは?
前科とは、刑事裁判で有罪と判断され、刑罰が確定した経歴のことです。判決が確定すると、罰金刑や拘禁刑などの刑事罰を受けた事実が前科として扱われます。
実際に刑務所へ収容されるか、執行猶予が付くかは関係ありません。有罪判決そのものが前科の前提です。
そのため、逮捕された段階や、書類送検された場合でも、不起訴処分となれば前科はつきません。
- 前科と罰金の違い
- 前科と前歴の違い
- 不起訴になった場合は前科になるのか
前科と罰金の違い
刑事裁判で科される刑罰には、重さの違いがあります。軽いものから順に見ると、科料、拘留、罰金、拘禁刑、死刑の5種類です。
このうち、罰金は金銭の支払いを命じる刑罰にあたります。一般的には1万円以上が対象となり、交通事故の場合は数十万円程度となるケースも少なくありません。
罰金刑は刑事罰であるため、確定すると前科がつきます。なお、罰金を期限までに納付できない場合は、労役場に留置され、一定期間の労働を求められます。
日数は罰金額に応じて決まり、所定の金額に達するまで続く点に注意が必要です。
前科と前歴の違い
前科は裁判結果、前歴は捜査過程の記録であることが、両者の大きな違いです。前歴は、警察の捜査手続きに関わった履歴を意味します。
具体的には、逮捕された、任意で取り調べを受けた、書類送検されたといった事実が前歴に含まれます。ただし、前歴があるからといって、犯罪が確定したわけではありません。
捜査段階では「被疑者」という立場に過ぎず、最終的に不起訴処分となるケースも多くあります。前歴は刑事罰ではないため、履歴書への記載義務が生じるものではありません。
しかし、逮捕や送検が行われると、報道や周囲の認識によって社会的な影響を受けることがあります。
不起訴になった場合は前科になるのか
不起訴処分となった場合、前科はつきません。前科は、有罪判決が確定したときに生じるものです。
検察が起訴しないと判断した段階では、刑事裁判自体が行われないため、前科の対象にはなりません。
不起訴には、嫌疑なし、嫌疑不十分、起訴猶予などの種類があります。理由がどれであっても、有罪判決が出ていなければ前科には該当しません。
逮捕や書類送検を受けていても、最終的に不起訴で終われば、前科は残らないことが重要です。
交通事故で前科がつくケース
交通事故で前科がつくのは、刑事裁判で有罪判決が確定した場合に限られます。すべての交通事故や違反が前科につながるわけではありません。
人身事故で刑事責任が問われたケースや、運転態様が悪質と判断された場合には、罰金刑や拘禁刑が科されることがあります。その結果、前科が残ります。
交通事故の中でも前科がつきやすい代表的なケースを見ていきましょう。
- 過失運転致死傷罪
- 危険運転致死傷罪
- 飲酒運転(酒気帯び・酒酔いのうち、刑事罰対象になるもの)
- スピード違反(刑事罰になる場合)
- 救護・報告義務違反(ひき逃げ・当て逃げ)
- 無免許運転
過失運転致死傷罪
過失運転致死傷罪は、運転中に必要な注意を怠り、人を死傷させた場合に成立する犯罪です。
故意ではなく過失による事故であっても、人身被害が発生すれば刑事責任が問われます。
日常的な運転ミスであっても対象となるため、交通事故で前科がつく代表的なケースといえるでしょう。有罪判決が確定すると、罰金刑や拘禁刑が科され、前科が残ります。
| 法定刑 | 7年以下の拘禁刑または100万円以下の罰金(※被害者が負傷した場合) |
|---|---|
| 公訴時効期間 | 10年(被害者が死亡した場合) 5年(被害者が負傷した場合) |
| 具体例 | ・わき見運転をして前方の歩行者に気付かなかった ・スマートフォンを操作しながら運転して追突した ・安全確認を怠り、交差点で自転車と衝突した |
関連記事:非接触事故で立ち去ってしまったときにすべき行動|過失割合と裁判例について
危険運転致死傷罪
危険運転致死傷罪は、運転者の著しく危険な状態や走行方法が原因で、人を死傷させた場合に成立します。
過失運転致死傷罪が「不注意や判断ミス」といった過失を前提とするのに対し、こちらは運転態様そのものが強く非難されることが大きな違いです。
飲酒や薬物の影響、高速度での制御困難な走行など、事故以前の運転状況が重視されます。
そのため、悪質性が高いと判断されやすく、重い刑事罰が科される犯罪です。有罪判決が確定すれば、前科がつきます。
| 法定刑 | 15年以下の拘禁刑(死亡・負傷いずれの場合も) |
|---|---|
| 公訴時効期間 | 15年 |
| 具体例 | ・酒や薬物の影響で正常な運転ができない状態で走行した ・制御困難な高速度で走行し、衝突事故を起こした ・赤信号を無視するなど、著しく危険な運転を続けた |
関連記事:煽り運転で通報されたらどうなる?対処法や罰則、再発防止策を紹介
飲酒運転(酒気帯び・酒酔いのうち、刑事罰対象になるもの)
飲酒運転は、交通事故の中でも前科につながりやすい行為です。呼気中のアルコール濃度が基準値を超えると、酒気帯び運転に該当します。
ただし、数値がそれほど高くなくても、正常な運転ができない状態と判断されれば、酒酔い運転として扱われます。
具体的には、ろれつが回らない、まっすぐ歩けない、受け答えが不明瞭といった状態です。
また、飲酒運転中に物損事故や人身事故を起こした場合は、刑事責任が重く評価され、前科がつく可能性が大きく高まります。
| 法定刑 | 酒気帯び運転:3年以下の拘禁刑または50万円以下の罰金 酒酔い運転:5年以下の拘禁刑または100万円以下の罰金 |
|---|---|
| 公訴時効期間 | 3年 |
| 具体例 | ・呼気中アルコール濃度が基準値を超えた状態で運転した ・飲酒により判断力が低下し、ふらついた運転をしていた ・飲酒後に正常な操作ができず事故を起こした |
関連記事:飲酒運転で逮捕される基準とは?逮捕後の流れ・罰則・会社への影響を解説
スピード違反(刑事罰になる場合)
スピード違反の多くは、反則金の納付や免許点数の加算といった行政処分で終了します。交通反則通告制度が適用される範囲であれば、刑事事件にはならず、前科もつきません。
そのため、通常のスピード違反で逮捕されるケースは多くありません。
ただし、速度超過の程度が著しい場合や、違反態様が悪質と判断された場合は、赤切符が交付され、刑事責任を問われます。
有罪判決が確定すると、罰金刑が科され、前科がつく可能性があります。
| 法定刑 | 6か月以下の拘禁刑または10万円以下の罰金 |
|---|---|
| 公訴時効期間 | 3年 |
| 具体例 | ・制限速度を大幅に超える速度で走行していた場合 ・警察の停止指示に従わず、逃走を続けた場合 ・スピード違反の様子を撮影し、動画として公開していた場合 |
関連記事:オービスが光ったかわからない!光ったらどうなる?免停や罰則を紹介
救護・報告義務違反(ひき逃げ・当て逃げ)
交通事故を起こした運転者には、直ちに車を停止し、被害者を救護し、警察へ連絡する義務があります。この義務を果たさずに現場を離れると、救護義務違反です。
人身事故の場合はいわゆるひき逃げ、物損事故の場合は当て逃げと呼ばれます。
事故の規模が小さい場合でも、現場を離れた行為自体が問題視されるため、有罪判決が確定すると前科がつきます。
| 法定刑 | 10年以下の拘禁刑または100万円以下の罰金(人身事故の場合) 1年以下の拘禁刑または10万円以下の罰金(物損事故の場合) |
|---|---|
| 公訴時効期間 | 救護義務違反:7年(ひき逃げ) 報告義務違反:3年(当て逃げ) |
| 具体例 | ・人をはねたにもかかわらず、救護せずに立ち去った ・軽い接触事故だと思い、そのまま走り去った ・被害者がいないと自己判断して警察へ連絡しなかった |
関連記事:物損事故で逃げてしまったらどうすればいい?生じる責任と正しい対応を解説
無免許運転
無免許運転は、単独で発覚するよりも、事故や別の交通違反をきっかけに判明するケースが大半です。
そのため、無免許運転に加えて別の違反や事故が重なると、観念的競合や併合罪として扱われることがあります。
この場合、刑事責任が一段重く評価され、拘禁刑が言い渡される可能性もあります。
ただし、比較的軽微な事案で初犯の場合は、略式起訴による罰金刑で終了するケースが多い傾向です。
無免許運転と混同されやすいものに、免許証不携帯(無携帯運転)があります。無携帯運転は、免許を取得しているにもかかわらず、免許証を携帯していなかった場合を指します。
この場合は刑事罰ではなく反則金になりますので、前科がつくことはありません。
| 法定刑 | 3年以下の拘禁刑または50万円以下の罰金 |
|---|---|
| 公訴時効期間 | 3年 |
| 具体例 | ・免許を取得しないまま車を運転した ・免許停止期間中に運転していた ・免許取消後に再取得せず運転した |
関連記事:レンタカーで事故を起こしたときにやるべきこと!保険や費用を紹介
交通事故でも前科にならない場合
交通事故を起こしたからといって、必ず前科がつくわけではありません。刑事事件として処理されず、行政上の手続きのみで終了するケースも多くあります。
前科がつくかどうかの分かれ目は、刑事裁判で有罪判決が確定したかどうかです。交通事故が発生しても前科に該当しないケースを解説します。
- 反則金・行政処分のみで終了した場合
- 書類送検されたが不起訴になった場合
- 道路交通法違反にならない物損事故の場合
反則金・行政処分のみで終了した場合
交通事故や交通違反であっても、反則金の納付や行政処分だけで終了した場合は前科になりません。
交通反則通告制度が適用される違反では、反則金を納めることで刑事手続きが行われず、裁判も開かれません。
免許点数の加算や免許停止・取消といった処分は受けますが、いずれも行政上の措置にとどまります。そのため、有罪判決が確定したことにはならず、前科はつきません。
例えば、以下のようなケースです。
- 一般的なスピード違反で青切符が交付され、反則金を納付した場合
- 一時停止違反や信号無視で反則金と違反点数のみが科された場合
- 軽微な物損事故で、免許点数の加算や免許停止といった行政処分のみを受けた場合
書類送検されたが不起訴になった場合
交通事故で書類送検されたとしても、不起訴処分となれば前科はつきません。書類送検は、事件を検察へ送る手続きに過ぎず、有罪かどうかを決めるものではありません。
検察が起訴しないと判断した場合、刑事裁判は行われず、前科の対象にもならないのです。
例えば、以下のようなケースです。
- 被害者との示談が成立し、起訴猶予となった場合
- 証拠が十分ではなく、嫌疑不十分と判断された場合
- 事故状況を踏まえ、過失が認められなかった場合
「書類送検=前科」といったイメージを持つ人も多いかもしれませんが、最終的に起訴され、有罪判決が確定したかどうかが判断基準になります。
道路交通法違反にならない物損事故の場合
物損事故であっても、すべてが道路交通法違反に該当するわけではありません。違反に当たらない事故については、刑事責任が問われず、前科もつきません。
特に、人身被害がなく、運転者の行為に違法性が認められない場合は、民事上の問題として処理されます。
例えば、以下のようなケースです。
- 単独事故で自分の車や所有物のみを損傷した場合
- 私有地内で起きた軽微な接触事故で、警察が交通違反として扱わなかった場合
- 駐車場内での接触事故について、当事者間の話し合いで解決した場合
このような事故では、刑事罰が科されることはなく、前科にも該当しません。
交通事故で前科がついた場合の影響
交通事故で前科がつくと、生活のさまざまな場面に影響が及ぶ可能性があります。
すべての人に同じ影響が出るわけではありませんが、職業や立場、前科の内容によっては不利益が生じることがあります。
前科がついた場合に想定される影響について見ていきましょう。
- 仕事や就職・転職に影響するケース
- 履歴書や職務経歴書への記載義務はあるのか
- 免許・運転に関する不利益(免許取消・欠格期間など)
- 海外旅行やパスポートへの影響
- 結婚や家族関係への影響
仕事や就職・転職に影響するケース
交通事故で前科がついた場合、仕事や就職・転職に影響が出ることがあります。
特に、業務で車を運転する職種や、法令順守が重視される職種では、前科の有無が採用判断に影響しやすいです。
採用時に必ず前科が調査されるわけではありませんが、企業によっては慎重に確認されるケースも少なくありません。その結果、前科があること自体を懸念される場合があります。
また、在職中に交通事故で前科がついた場合は、社内規定に基づき懲戒処分の対象となる可能性がありますので、就業規則を確認しましょう。
事故の内容や業務との関連性によっては、懲戒解雇に至るケースもあります。
履歴書や職務経歴書への記載義務はあるのか
交通事故で前科がついた場合でも、すべての前科を履歴書や職務経歴書に記載する義務があるわけではありません。
一般的な履歴書の項目や通常の面接では、前科について質問されることは多くありません。
ただし、応募書類や面接で前科の有無について明確に質問された場合は、事実と異なる申告をすると、経歴詐称と判断されるおそれがあります。
特に、運転業務を伴う職種や、公務員、金融・警備関連の業種では、前科の有無が重視される傾向があります。
記載や回答が必要かどうかは、企業からの質問内容や募集要項を確認したうえで判断することが大切です。
免許・運転に関する不利益(免許取消・欠格期間など)
前科がつくような交通事故を起こした場合は、運転免許の停止や取消し、反則金といった行政処分が下されるケースがほとんどです。
刑事処分とは別に、行政上の責任が判断されます。例えば、ひき逃げに該当する救護義務違反では違反点数35点、無免許運転の場合は違反点数25点が付されます。
このように、違反の種類ごとに高い点数が設定されているため、一度の事故や違反で免許取消となることも少なくありません。
免許が取り消された場合は、一定期間は再取得が認められません。この期間は欠格期間と呼ばれ、違反内容によって長さが異なります。
海外旅行やパスポートへの影響
交通事故で前科がついた場合でも、直ちにパスポートが取得できなくなるわけではありません。
日本では、前科があること自体を理由に、パスポートの発給が一律に制限される制度はありません。そのため、交通事故による前科があっても、通常は海外渡航が可能です。
ただし、渡航先の国によっては事情が異なります。国によっては、ビザ申請時に前科の有無を申告する必要があり、内容によっては入国を拒否されることがあります。
特に、刑事罰の内容が重い場合や、複数回の前科がある場合は、影響が出る可能性がありますので、注意しましょう。
結婚や家族関係への影響
交通事故で前科がついた場合、結婚や家族関係に影響が出ることもあります。法律上、前科があることを理由に結婚が制限されることはありません。
ただし、結婚相手やその家族が前科の有無を重視する場合は、説明や理解を求められる場面が生じることがあります。
また、前科の内容によっては、家族の生活に間接的な影響が及ぶことも少なくありません。
例えば、免許取消によって通勤や仕事に支障が出た場合、家計への影響が問題となることがあります。
前科そのものよりも、その後の生活や信用への影響が、家族関係に影響を与えるケースが多いでしょう。
交通事故で前科がつくのを回避するために取るべき対応
交通事故を起こしてしまった場合でも、対応の仕方によっては前科を回避できる可能性があります。
事故直後の行動や、その後の手続きへの向き合い方は、刑事処分の判断に大きく影響します。
特に、被害者対応や専門家への相談のタイミングは重要です。前科を回避するために意識しておきたい対応を解説します。
- 示談を適切に進めて早期解決を目指す
- 早い段階で弁護士に相談・依頼する
- 前科回避を見据えた弁護活動を依頼する
示談を適切に進めて早期解決を目指す
交通事故で前科を回避するうえでは、被害者との示談が成立しているかどうかが重要です。
示談が成立している場合、検察官は「被害回復が図られており、被害者の処罰感情が強くない」と判断する傾向にあります。
その結果、起訴猶予による不起訴処分となる可能性が高まります。
もっとも、示談交渉は誰でも簡単に進められるものではありません。条件提示の仕方やタイミングを誤ると、被害者との関係が悪化し、かえって不利になるおそれがあります。
示談を成立させ、前科回避につなげるためには、弁護士のサポートを受けながら進めることが欠かせません。
関連記事:交通事故の示談の進め方は?流れや注意点、知っておくべきポイントを解説
早い段階で弁護士に相談・依頼する
交通事故で前科を回避するためには、できるだけ早い段階で弁護士に相談することが重要です。
事故直後から弁護士が関与することで、刑事手続きの流れを踏まえた適切な対応ができます。
捜査機関への対応方法や、被害者との示談に向けた進め方についても、専門的な助言を受けられることもメリットの一つです。
また、弁護士が間に入ることで、被害者との直接のやり取りを避けることが可能です。
感情的な対立を防ぎ冷静な交渉が行いやすくなれば、起訴を避けるための環境が整いやすく、前科回避につながる可能性が高まります。
前科回避を見据えた弁護活動を依頼する
交通事故で前科を回避したい場合は、前科回避を目的とした弁護活動を弁護士に依頼することが重要です。
弁護士は、事故の状況や証拠関係を整理したうえで、処分の見通しを踏まえた対応を行います。
捜査段階から適切な主張や資料を提出することで、検察官に対し、起訴の必要性が低い事案であることを示すことが可能です。
また、被害者との示談が成立している場合は、その内容や経緯を踏まえ、起訴猶予が相当であることを具体的に主張します。
過去の前歴や反省の状況、再発防止への取り組みなども整理され、総合的に考慮されます。
前科を避けたいと考える場合は、単に弁護を任せるのではなく、前科回避を見据えた方針で活動してもらうことが大切です。
交通事故で前科がつくか不安なときの対処法
交通事故を起こしたあと、前科がつくのかどうか分からず不安になる方は少なくありません。処分の見通しは、事故の内容や進行状況によって変わります。
そのため、思い込みで判断せず、現在の状況を正しく把握することが重要です。
- 現在の事故がどの段階にあるのかを確認する
- 一人で判断せずに専門家に相談する
現在の事故がどの段階にあるのかを確認する
交通事故で前科がつくかどうかは、現在どの手続き段階にあるかによって判断が変わります。
例えば、警察による捜査段階なのか、すでに書類送検されているのか、検察の判断を待っている段階なのかで、見通しは異なります。
反則金や行政処分のみで終了するのか、刑事事件として扱われているのかを把握することが大切です。
処分内容は、警察や検察からの通知によって徐々に明らかになります。
状況を正確に理解しないまま不安を抱え続けるよりも、今どの段階にあるのかを整理することで、今後取るべき対応も見えてきます。
一人で判断せずに専門家に相談する
交通事故で前科がつくか不安な場合は、一人で判断せず、早めに専門家へ相談することが重要です。
刑事処分の見通しは、事故の内容や被害状況、これまでの対応によって大きく変わります。
インターネットの情報だけで判断すると、必要以上に不安を抱いたり、逆に対応が遅れたりするおそれがありますので、注意しましょう。
弁護士に相談すれば、現在の状況を踏まえたうえで、前科がつく可能性や今後の流れについて具体的な説明を受けられます。
必要に応じて、被害者対応や捜査機関への対応について助言を得ることも可能です。不安なまま時間を過ごすより、専門家の意見をもとに冷静に対応することが大切です。
関連記事:交通事故の相談はどこ?無料相談できる窓口9選と相談先の選び方を紹介
交通事故の前科に関するよくある質問
交通事故の前科に関するよくある質問を紹介します。
- 交通事故の前科は時間が経てば消えますか?
- 交通事故で前科持ちになると、どのような影響がありますか?
- 交通事故で罰金刑を受けた場合は前科になりますか?
- 交通事故で前科がつくと公務員になることはできますか?
- 交通事故の前科は、あまり気にしなくても問題ありませんか?
- 交通事故で前科がつくデメリットにはどのようなものがありますか?
交通事故の前科は時間が経てば消えますか?
交通事故で一度前科がつくと、前科がついたという事実そのものが消えることはありません。
前科の情報は、検察庁で管理されるほか、本籍地のある市区町村に備え付けられている犯罪人名簿にも記録されます。
しかし、前科が残り続けるからといって、一生同じ不利益を受け続けるわけではありません。一定の期間が経過し、法律上の要件を満たすと、刑の言い渡しの効力が消滅します。
これにより、前科を理由とする資格制限などが解除されます。例えば、条件を満たせば、公務員試験を受けたり、地方公務員として働いたりすることも可能です。
交通事故で前科持ちになると、どのような影響がありますか?
交通事故で前科がついた場合、前科の内容や状況によっては、不利益が生じることがあります。
例えば、就職や転職の場面では、職種や業種によって前科の有無が重視されるケースがあります。
また、運転を業務とする仕事では、免許の停止や取消とあわせて、就労に影響が出ることも少なくありません。
一方で、時間の経過とともに前科の影響が小さくなることも多く、日常生活において常に不利益を受け続けるわけではありません。
交通事故で罰金刑を受けた場合は前科になりますか?
交通事故で罰金刑を受けた場合は、前科になります。罰金刑は刑事罰の一つであり、裁判で有罪判決が確定した結果として科されます。
そのため、反則金とは異なり、罰金刑が確定すると前科が残るのです。
一方、交通反則通告制度による反則金の納付は刑事罰ではありません。
青切符が交付され、反則金を支払って手続きが終了した場合は、刑事裁判が行われないため、前科には該当しません。
交通事故で前科がつくと公務員になることはできますか?
交通事故で前科がついた場合でも、公務員になることは可能です。多くの公務員職では、前科があること自体を理由に一律で排除する制度は設けられていません。
一定の期間が経過し、刑の言い渡しの効力が消滅していれば、受験や採用の対象となることもあります。
交通事故の前科は、あまり気にしなくても問題ありませんか?
交通事故で前科がついた場合でも、常に大きな不利益が生じるとは限りません。前科の影響は、事故の内容や刑罰の重さ、経過した年数によって異なります。
日常生活の多くの場面では、前科の有無が問題にならないことも少なくありません。
一方で、就職や資格取得、海外渡航など、特定の場面では前科が影響することがあります。そのため、まったく気にしなくてよいとは言い切れません。
重要なのは、前科の影響が及ぶ可能性のある場面を理解し、必要に応じて備えることです。
交通事故で前科がつくデメリットにはどのようなものがありますか?
交通事故で前科がつくデメリットは、状況によって現れ方が異なります。
すべての人に同じ影響が出るわけではありませんが、前科の内容や立場によっては、不利益が生じることがあります。例えば、以下の通りです。
- 就職や転職の際に、職種や業種によって不利に扱われる場合がある
- 運転業務を伴う仕事では、免許取消や停止と重なり就労に支障が出ることがある
- 一部の資格や許認可について、一定期間の制限を受けることがある
- 海外渡航時に、渡航先の国によっては入国を制限されることがある
このように、前科のデメリットは一律ではありません。前科の種類や経過年数、生活環境によって影響の大きさが変わることを理解しておくことが大切です。
まとめ
交通事故で前科がつくかどうかは、有罪判決が確定したかどうかで判断されます。反則金や行政処分のみで終わるケース、不起訴となったケースでは、前科はつきません。
一方、罰金刑や拘禁刑が確定した場合は、交通事故であっても前科として扱われます。
交通事故を起こしてしまった場合でも、示談の成立や弁護士への早期相談など、対応次第で前科を回避できる可能性があります。
前科がつくか不安なときは、一人で判断せず、状況を正しく把握したうえで専門家に相談することが重要です。
あなたに合った交通事故示談に強い弁護士が必ず見つかる
そんな時頼りになるのが交通事故慰謝料相談|弁護士ほっとライン!
事故に遭った時の対応から、示談交渉や慰謝料など賠償金の算定など、役に立つ情報満載な上、交通事故に強い優秀な弁護士を数多く紹介しています。