保険会社の対応が悪いときの対処法|相談先やNG対応を実態とともに解説

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交通事故や保険金請求の場面で、「保険会社の対応が悪い」と感じた経験を持つ方は少なくありません。

電話がつながらない、説明が分かりにくい、提示された金額に納得できないなど、対応への不満はさまざまです。

対応に違和感を覚えたまま話を進めてしまうと、本来受け取れるはずの補償を受け取れないおそれもあります。

本記事では、保険会社の対応が悪いと感じたときの具体的な対処法をケース別に紹介します。

あわせて、相談できる窓口や、やってはいけないNG対応、弁護士へ相談するメリットについても解説しますので、参考にしてください。

本記事の結論

・保険会社の対応が悪いときは、担当者を変えてもらう、指定紛争解決機関(金融ADR・そんぽADR)や弁護士に相談する
・保険会社の対応が悪くなる理由は、担当者の対応件数が多い、示談交渉が長期化している、過失割合について争っているなど
・保険会社の対応が悪いときに弁護士へ相談するメリットは、交渉をすべて任せられる、法的根拠に基づいて争えるなど
・保険会社の対応が悪いと感じた人の実際の相談状況は、自動車保険に関する相談が多い、相談から解決まで平均3か月かかる

目次

保険会社の対応が悪いときの対処法【ケース別】

保険会社の対応が悪いと感じる状況は、人によって異なります。重要なのは、状況に応じて適切な対応を取ることです。

保険会社の対応が悪いときの対処法をケース別に紹介します。

  • 電話がつながらない・何度かけても出ない場合
  • 電話がしつこくかかってくる場合
  • 担当者の対応が冷たい・高圧的に感じる場合
  • 説明が専門用語ばかりで内容が分からない場合
  • 提示された保険金額が明らかに低いと感じる場合
  • 手続きが遅くて先に進まない場合
  • こちらの主張や質問をはぐらかされる場合

電話がつながらない・何度かけても出ない場合

電話がつながらない状況が続くと、不安が募るだけでなく、大きなストレスにもなります。連絡が取れない状態が続く場合は、電話以外の手段を併用することが重要です。

まず、メールや問い合わせフォームなど、文面で残る方法を活用しましょう。やり取りが記録として残るため、保険会社の対応が遅いことが明確になります。

保険会社によっては、カスタマーセンターに連絡し、折り返しの電話を依頼できるケースもあります。

また、電話をかける時間帯を見直すことも一つの方法です。始業直後や昼休み前後、夕方の時間帯は電話が集中しやすく、つながりにくい傾向があります。

比較的つながりやすい時間帯を選んでかけ直すことで、状況が改善することもあります。

電話がしつこくかかってくる場合

電話が頻繁にかかってきて困っている場合は、連絡を控えてほしい意思をはっきり伝えることが重要です。

曖昧な対応を続けると、電話が止まらず、精神的な負担が大きくなりやすくなります。

「今後は電話を控えてほしい」「この時間帯の連絡は困る」といった形で、具体的に伝えましょう。あわせて、メールでの連絡を希望するなど、代替手段を提示すると調整されやすくなります。

例えば、「電話ではなくメールで連絡してほしい」「18時以降にかけてほしい」といった伝え方が考えられます。

それでも改善しない場合は、カスタマーセンターや苦情受付窓口への連絡を検討してください。

担当者以外の部署が対応することで、連絡方法や頻度が見直されるケースもあります。悪質と感じる場合は、弁護士への相談も選択肢に入れておきましょう。

担当者の対応が冷たい・高圧的に感じる場合

担当者の対応が冷たい、高圧的だと感じた場合は、我慢せず、記録を取りながら担当変更や上席対応を求めることが重要です。

威圧的な態度を受け続けると、自分に不利な状況のまま話が進んでしまうおそれがあります。

まず、会話の日時や発言内容をメモしておきましょう。具体的なやり取りを記録しておくことで、後から状況を正確に伝えやすくなります。

そのうえで、「対応について不安がある」「別の担当者に代わってほしい」と、冷静に伝えてください。

感情的に反論するのではなく、事実ベースで伝えることがポイントです。会社としての対応を求める姿勢を示すことで、状況が改善するケースもあります。

説明が専門用語ばかりで内容が分からない場合

内容が理解できないまま話を進めるのは避けるべきです。分からないことは、その場で具体的に確認し、かみ砕いた説明を求めましょう。

保険会社の説明には、約款や算定基準など、専門用語が多く含まれます。理解できないまま同意してしまうと、後から不利な条件に気付く可能性があります。

「もう少し分かりやすく説明してほしい」「具体例で教えてほしい」と伝え、納得できるまで確認してください。

何度聞いても理解が難しい場合は、説明内容をメモに残したり、必要に応じて録音したりすることも大切です。

そのうえで、第三者に内容を確認してもらうことで、客観的な視点を得られます。弁護士などの専門家に相談すれば、内容を整理して説明してもらえるため、不利な状況を避けやすくなります。

提示された保険金額が明らかに低いと感じる場合

提示額に違和感がある場合は、その場で安易に同意せず、算定根拠の確認と比較検討を行うことが重要です。

早く解決したい気持ちから合意してしまうと、本来受け取れるはずの金額を下回る可能性があります。

まず、どの項目がどの基準で計算されているのか、具体的な内訳と根拠を確認しましょう。

慰謝料や休業損害、後遺障害に関する評価など、算定方法によって金額は大きく変わります。「どの基準で計算していますか」と質問するだけでも、説明が具体的になることがあります。

提示額に納得できない場合は、すぐに回答せず、資料を持ち帰って検討してください。

弁護士に相談することで、裁判基準などと比較したうえで、妥当性を判断してもらえます。低いと感じた直感を放置せず、根拠を確認する姿勢が重要です。

手続きが遅くて先に進まない場合

手続きの遅れを感じた場合は、進捗状況と今後のスケジュールを具体的に確認することが重要です。状況が分からないまま待ち続けると、不安や不満が大きくなりがちです。

まず、「現在どの段階なのか」「次はいつまでに何が行われるのか」を明確にしてもらいましょう。

期限の目安を聞くことで、対応が止まっているのか、単に時間がかかっているだけなのかを判断しやすくなります。

あわせて、こちら側で提出すべき書類が残っていないかも確認してください。書類の不備や不足が原因で、手続きが止まっているケースもあります。

進展が見られない場合は、担当者を変えてもらうことも一つの方法です。

こちらの主張や質問をはぐらかされる場合

質問に正面から答えてもらえない場合は、内容を整理し、書面や記録に残る形で回答を求めることが重要です。口頭だけのやり取りでは、論点があいまいになりやすくなります。

まず、自分の主張や質問を箇条書きなどで整理し、「この点について回答がほしい」と明確に伝えましょう。論点を限定することで、話をそらされにくくなります。

あわせて、メールなど文面で残る方法を使うと、回答内容を後から確認しやすいです。

それでもはぐらかされる場合は、必要に応じて、弁護士に相談し、法的な観点から整理してもらうことも有効です。

保険会社の対応が悪いときに相談できる窓口

保険会社とのやり取りに行き詰まった場合は、一人で抱え込まず、適切な相談窓口を活用することが重要です。

窓口によって役割や対応範囲が異なるため、状況に応じて使い分けることで、問題解決につながりやすくなります。実際によく利用されている代表的な相談先を紹介します。

  • 保険会社のカスタマーサービス・苦情受付窓口
  • 指定紛争解決機関(金融ADR・そんぽADRなど)
  • 交通事故・保険トラブルに詳しい弁護士

保険会社のカスタマーサービス・苦情受付窓口

まず検討したいのが、保険会社のカスタマーサービスや苦情受付窓口です。担当者個人ではなく、会社としての対応を求めることで、状況が改善するケースも少なくありません。

対応が遅い、高圧的だと感じる、説明が不十分といった問題は、カスタマー窓口に伝えることで、上席者の確認や担当変更につながることがあります。

具体的な日時ややり取りの内容を整理したうえで、事実ベースで伝えることが重要です。

感情的に訴えるのではなく、「どの対応に困っているのか」「どのような対応を希望しているのか」を明確にしましょう。

指定紛争解決機関(金融ADR・そんぽADRなど)

保険会社との話し合いが進まない場合は、指定紛争解決機関の利用も選択肢の一つです。

金融ADRやそんぽADRは、中立的な第三者として、当事者間の話し合いをサポートする機関です。

これらの機関では、保険会社とのトラブルについて事情を聞いたうえで、和解に向けたあっせんや助言が行われます。

裁判とは異なり、比較的手続きの負担が軽く、費用面のハードルも低いことが特徴です。

保険会社との直接交渉に限界を感じている場合は、こうした第三者機関を利用することで、話し合いの場を仕切り直せることもあります。

ただし、法的な強制力はないため、より強い対応が必要なケースでは、別の選択肢も検討しましょう。

交通事故・保険トラブルに詳しい弁護士

交渉が難航している場合や不利な対応が続く場合は、早い段階で弁護士に相談することが有効です。専門家が介入することで、保険会社の対応が変わるケースも少なくありません。

弁護士に依頼すれば、保険会社とのやり取りを代理で行ってもらえます。

専門用語や法的根拠に基づく交渉になるため、個人で対応するよりも、主張が通りやすくなる傾向があります。精神的な負担が軽減されることも大きなメリットです。

また、提示された金額や過失割合についても、裁判基準などと照らし合わせたうえで妥当性を判断してもらえます。

そんぽADRなどの第三者機関よりも、より踏み込んだ対応が期待できることも特徴です。

保険会社の対応が悪くなる理由

保険会社の対応が悪くなる理由について紹介します。背景を理解したうえで対応することで、無用なストレスを減らし、適切な対処につなげましょう。

  • 担当者一人あたりの対応件数が多い
  • 示談交渉が長期化している
  • 法的手続きの可能性がある
  • 保険会社と医師の判断にズレがある
  • 過失割合について争いがある

担当者一人あたりの対応件数が多い

保険会社の担当者は、1人で多数の案件を同時に担当しているケースが少なくありません。

そのため、1件ごとに十分な時間をかけにくく、対応が遅れたり、事務的に感じられたりすることがあります。

特に事故件数が増える時期や、人員が限られている部署では、担当者の負担が大きくなりがちです。

その結果、折り返しの連絡が遅くなったり、説明が簡略化されたりすることもあります。

このように、担当者個人の問題ではなく、業務量の多さが原因で、対応の質が低下している場合もあります。

示談交渉が長期化している

示談交渉が長引いている場合、保険会社の対応が遅い、冷たいと感じられることがあります。

交渉が複雑化するほど、確認事項や社内調整が増え、対応に時間がかかりやすくなるためです。

治療期間が長引いているケースや、損害額の算定に時間を要するケースでは、すぐに結論が出にくくなります。

その結果、連絡の間隔が空いたり、進展が見えにくくなったりすることがあります。

また、交渉が長期化すると、担当者の異動や部署変更により、担当者が途中で変わることも少なくありません。

担当者間の引き継ぎが十分でない場合、被害者側が改めて状況説明を求められるケースも見られます。

法的手続きの可能性がある

示談交渉の中で、訴訟や調停などの法的手続きに発展する可能性がある場合、保険会社の対応が慎重になりやすくなります。

担当者だけの判断では対応できず、社内の法務部門や上席者の確認が必要になるためです。

法的リスクが想定されるケースでは、発言内容や書面の表現についても社内チェックが入ることがあります。

その結果、回答までに時間がかかったり、説明が形式的になったりすることがあります。

また、将来的な訴訟を見据えて、保険会社側が情報開示に慎重になるケースも少なくありません。

このような状況では、被害者側から見ると、対応が冷たくなった、話が進まないと感じられることがあります。

保険会社と医師の判断にズレがある

治療内容や後遺症の評価について、保険会社と医師の判断にズレが生じると、対応が滞っているように感じられることがあります。

医学的な判断と、保険会社の支払基準が必ずしも一致しないためです。

医師が治療の継続や後遺症の可能性を指摘している一方で、保険会社側は「症状固定」や支払対象外と判断するケースもあります。

このような場合、社内での確認や医療資料の再検討が必要となり、対応に時間がかかりやすくなります。

また、医師の診断書や意見書の内容によっては、追加資料の提出を求められることも少なくありません。

こうしたやり取りが続くことで、対応が遅い、話が進まないと感じられる要因になります。

過失割合について争いがある

事故の過失割合について当事者間で争いがある場合、保険会社の対応が慎重かつ長期化しやすくなります。過失割合は賠償金額に直結するため、簡単には結論を出せないためです。

現場状況やドライブレコーダーの映像、警察の実況見分調書などをもとに、事実関係の確認が行われます。

証拠の内容によっては、社内での検討や専門部署の判断が必要です。

双方の主張に食い違いがある場合は、追加調査や再検討が行われることもあり、その分、対応に時間がかかります。

このような背景から、連絡が遅い、話が進まないと感じられることがあります。

保険会社の対応が悪くてもやってはいけないNG対応

対応に不満や不安を感じていると、つい感情的な行動を取りたくなることもあります。しかし、対応の仕方を誤ると、かえって自分に不利な状況を招くおそれがあります。

保険会社の対応が悪いと感じたときに、避けるべき代表的なNG対応を見ていきましょう。

  • 感情的に強く抗議してしまう
  • 相談せずに一人で抱え込んでしまう
  • 相手方(加害者)に直接連絡してしまう
  • 保険会社からの連絡を無視してしまう

感情的に強く抗議してしまう

対応に不満があると、強い口調で抗議したくなることもあります。しかし、感情的になったからといって、問題が解決するわけではありません。

強い言葉で責めてしまうと、担当者との関係が悪化し、冷静な話し合いが難しくなることもあります。

その結果、必要な情報共有が滞ったり、対応が形式的になったりと、かえって状況が悪化するケースも見られます。

不満がある場合でも、事実と要望を整理したうえで、落ち着いて伝えることが重要です。感情ではなく、具体的な内容で伝える姿勢を意識しましょう。

相談せずに一人で抱え込んでしまう

対応に不満があっても、誰にも相談せず、一人で抱え込んでしまうケースは少なくありません。

しかし、保険トラブルは専門性が高く、個人だけで判断すると、不利な状況に気付けないまま進んでしまうおそれがあります。

自分では「仕方がない」と思っていた対応が、実は不適切だったというケースもあります。第三者の視点が入ることで、問題点や交渉の余地が見えてくることも少なくありません。

家族や知人に相談するだけでも、気持ちの整理につながります。状況が複雑な場合は、早めに専門家へ相談することで、無駄な不安や不利な判断を避けやすくなります。

相手方(加害者)に直接連絡してしまう

保険会社の対応に不満があると、相手方に直接連絡したくなることもあります。しかし、当事者同士でやり取りを行うと、トラブルが大きくなるおそれがあり、危険です。

感情的なやり取りに発展したり、発言内容が後の示談交渉で不利に扱われたりするケースも見られます。

また、相手方が保険会社に正確な内容を伝えず、話がこじれることも少なくありません。

示談交渉は、原則として保険会社を通して進めるのが基本です。対応に不満がある場合でも、直接連絡は避け、正式な窓口を通して対応しましょう。

保険会社からの連絡を無視してしまう

対応に不満があると、連絡を無視したくなることもあります。しかし、連絡を放置すると、手続きが進まず、結果的に自分に不利な状況を招くこともあるため避けましょう。

必要な確認や書類提出が遅れることで、支払いの判断が後回しになったり、示談交渉が停滞したりするケースもあります。

連絡が取れない状態が続くと、保険会社側が消極的な対応に切り替えることも少なくありません。

対応に不満がある場合でも、最低限の連絡は維持することが重要です。問題がある場合は、無視するのではなく、別の窓口や第三者機関の活用を検討しましょう。

保険会社の対応が悪いときに弁護士へ相談するメリット

保険会社とのやり取りが長引いたり、不利な対応が続いたりする場合は、弁護士への相談が有効です。

専門家が介入することで、交渉の進め方や力関係が変わるケースも少なくありません。

保険会社の対応に悩んでいる方にとって、弁護士に相談することで得られるメリットを紹介します。

自分で対応を続けるべきか、専門家に任せるべきか判断する材料として参考にしてください。

  • 保険会社との交渉をすべて任せられる
  • 過失割合や支払判断を法的根拠に基づいて争える
  • そんぽADRなど第三者機関よりも強い交渉力がある
  • 長期化しやすいトラブルを早期に解決しやすい

保険会社との交渉をすべて任せられる

弁護士に依頼すると、保険会社との交渉や連絡対応を原則としてすべて任せられることがメリットです。

交渉を任せることで、電話やメールなどのやり取りを自分で続ける必要がなくなるため、精神的な負担が大きく軽減されます。

弁護士による交渉は、法的根拠や過去の裁判例を踏まえて進められるため、話の筋道が整理され、論点も明確です。

また、保険会社側も、相手が弁護士であることを前提に対応するため、説明や対応の姿勢が変わることもあります。

その結果、連絡がスムーズになったり、交渉の進み方が改善したりするため、治療や仕事、日常生活に専念しやすくなるでしょう。

過失割合や支払判断を法的根拠に基づいて争える

弁護士に相談することで、過失割合や保険金の支払判断について、法的根拠に基づいた主張が可能です。

その結果、個人で交渉する場合と比べて、主張の説得力が大きく変わります。過失割合は、事故状況や過去の裁判例をもとに判断されます。

しかし、保険会社の提示が、必ずしも裁判基準に沿っているとは限りません。

弁護士が介入することで、実況見分調書やドライブレコーダー映像などの証拠を踏まえ、適切な割合かどうかを専門的に検討できます。

また、慰謝料や休業損害、後遺障害に関する評価についても、法的な基準と照らし合わせたうえで主張が行われます。

算定根拠が明確になることで、なぜ金額が変わるのかについても、納得しやすくなるでしょう。

そんぽADRなど第三者機関よりも強い交渉力がある

弁護士が介入することで、そんぽADRなどの第三者機関を利用する場合と比べて、より強い交渉力を持って対応できます。

法的根拠に基づいた主張が前提となるため、保険会社側の対応姿勢が変わるケースも少なくありません。

そんぽADRは中立的な立場で話し合いを調整する機関です。そのため、あっせんや助言は行われますが、法的な主張を前提とした本格的な交渉とは性質が異なります。

紛争解決のサポートとしては有効ですが、強制力を伴う対応には限界があるでしょう。一方で、弁護士が対応する場合は、裁判も視野に入れた交渉が可能です。

保険会社側も、将来的な法的手続きを意識した対応となるため、提示条件や説明内容が変わることもあります。

長期化しやすいトラブルを早期に解決しやすい

弁護士が関与することで、長期化しやすい保険トラブルについても、早期解決しやすいことがメリットの一つです。

個人で対応している場合、何を主張すべきか分からず、やり取りが長引いてしまうケースも少なくありません。

弁護士が介入することで、争点が明確になり、必要な主張や証拠が整理されます。その結果、無駄なやり取りが減り、交渉を前に進めることが可能です。

また、保険会社側も、弁護士が関与している案件については、対応を後回しにしにくくなる傾向があります。

対応の優先度が上がることで、結果として解決までの期間が短くなるケースも見られます。

保険会社の対応が悪いと感じた人の実際の相談状況

そんぽADRセンター(損害保険相談・紛争解決サポートセンター)が公表している、2025年度第1四半期の統計データをもとに、実際にどのような相談が寄せられているのかを解説します。

第三者に相談を検討している方は、参考にしてください。

  • 自動車保険に関する相談が多い
  • 保険会社の苦情・相談で多い内容
  • 相談から解決まで平均3か月ほどかかる
  • 実際に寄せられている相談内容の事例

自動車保険に関する相談が多い

そんぽADRセンターの統計によると、苦情解決手続に進んだ件数は、2025年度第1四半期で1,228件です。

これは、当事者間の話し合いでは解決が難しく、正式な紛争解決手続に進んだ案件数を示しています。

一方で、保険種目別に集計された相談・苦情全体の件数は、同期間で7,370件にのぼります。これは、問い合わせや苦情、紛争解決手続に至る前段階の相談なども含めた件数です。

保険種目別の内訳は、以下のとおりです。

保険種目 件数 割合
自動車 3,716 50.4%
火災 895 12.1%
傷害 506 6.9%
新種・海上 779 10.6%
その他 1,474 20.0%
合計 7,370 100.0%

このように、相談・苦情全体の約半数が自動車保険に集中しています。交通事故後の示談交渉や保険金支払いをめぐる対応の中で、不満や疑問を感じ、相談につながるケースが多い実態が読み取れます。

保険会社の苦情・相談で多い内容

保険会社への苦情・相談は、特定の内容に集中していることが分かります。対応姿勢や手続き、提示内容など、実務に直結する項目が多くを占めています。

2025年データに基づく主な内訳は、以下のとおりです。

苦情・相談内容 件数 割合
提示内容 504 20.3%
説明不足等 481 19.4%
手続遅延等 429 17.3%
接客態度 402 16.2%
支払可否 269 10.8%
不適正手続 250 10.1%
保険金関連 97 3.9%
契約引受 30 1.2%
その他 20 0.8%

保険会社が示した示談金額や過失割合、支払条件など、具体的な解決案そのものに対する不満が多いことがわかります。

つまり、保険会社の提示をそのまま受け入れることには注意が必要です。条件や金額が常に適切とは限らず、専門的な視点で見ると、修正の余地があるケースも少なくありません。

弁護士などの専門家に確認することで、不利な条件に気付けることもあります。また、説明不足が多いことからも分かるように、内容を十分に理解しないまま話を進めてしまうことは避けるべきです。

納得できないことはそのままにせず、説明を求めたうえで判断する姿勢が重要といえるでしょう。

相談から解決まで平均3か月ほどかかる

相談の多くは、比較的短期間で解決に至っています。対象1,135件のうち、975件(85.9%)が解決しており、一定の解決率が確認できます。

解決までにかかった期間の内訳は、以下のとおりです。

解決までの期間 件数 割合
1か月未満 268 23.6%
3か月未満 486 42.8%
6か月未満 187 16.5%
6か月以上 194 17.1%

全体の約66%(1か月未満+3か月未満)が3か月未満で解決しています。一方で、約17%は6か月以上かかっており、内容や争点によっては長期化することも少なくありません。

なお、相談方法については、約97.0%が電話による相談となっています。多くの人が、まずは電話で状況を伝え、第三者機関に相談している実態がうかがえます。

実際に寄せられている相談内容の事例

保険会社の対応に不満を感じ、実際に寄せられた相談を紹介します。

【補償内容の説明・募集に関するトラブル】

  • 対物事故後、対物賠償保険金の支払を求めた
  • 契約時に説明された補償内容と、実際の契約内容に違いがあると感じた
  • 十分な補償がされていないとして、紛争解決手続を申し立てた

<手続終了事由>和解成立

契約時の説明と実際の補償内容に食い違いがあり、募集時の説明の適切さが問題となった事例です。調査の結果、募集人の説明に不十分な点があった可能性がある一方で、申立人側も契約書面から免責金額の設定に気付けた可能性があると判断されました。そのため、どちらか一方の責任と断定せず、双方が譲歩する形で和解に至っています。

【保険金の支払可否をめぐるトラブル】

  • 同乗中の事故で子どもが死亡し、人身傷害保険金を請求した
  • 保険会社は重大な過失があるとして支払に応じなかった
  • 過失の有無や程度について当事者間で主張が対立した

<手続終了事由>不調(見込みなし)

事故当時の飲酒状況や同乗に至る経緯について、当事者間の主張に大きな隔たりがありました。提出された資料だけでは、過失の程度を客観的に判断できず、事実認定が困難とされました。そのため、話し合いによる解決は難しいと判断され、紛争解決手続では和解に至らず終了となっています。

【損害認定の範囲をめぐるトラブル】

  • 接触事故による車両損傷について車両保険金を請求した
  • 保険会社は一部の損傷は事故によるものではないと判断した
  • 損害の範囲をめぐって認識に食い違いが生じた

<手続終了事由>和解成立

損害調査と専門家の意見をもとに検討した結果、一部の損傷については、本件事故によるものとは認められないと判断されました。保険会社の判断に合理性があると確認されたことから、追加の保険金支払は行わない内容で整理され、当事者間で和解が成立しています。

まとめ

保険会社の対応に不満を感じるケースは珍しくなく、統計データからも、対応内容や説明、提示条件をめぐる相談が多い実態が分かります。

特に自動車保険では、「提示内容」「説明不足」「手続きの遅れ」といった相談が多いです。

相談の多くは3か月未満で解決している一方、過失割合や支払可否など、判断が分かれる問題では長期化するケースもあります。

対応に違和感を覚えた場合は、そのまま進めず、内容を確認しながら進めることが重要です。

また、必要に応じてカスタマー窓口や指定紛争解決機関、弁護士などの専門家を活用することで、不利な条件を避け、納得できる解決につながりやすくなります。

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